12月, 2014年

マタハラ訴訟 妊娠中の外国人女性の解雇事件

2014-12-24

マタハラというのは、マタニティーハラスメントの略で、妊娠した女性への不当な差別、迫害などを表現する言葉です。去る12月19日に記者会見も開いて、同日訴訟を起こした事件で、労評も支援しています。

原告は30代の中国人女性で、2004年に来日して大学などで日本語を学んだ後、2011年からカバンの製造・卸売りの会社で製造管理や営業サポートをしてきました。ところが、社長に妊娠を告げた2か月後、これまで一度も言われたことがない「協調性がない」「社員としての適格性がない」という理由で、突然解雇されました。彼女は子供を産んでも働き続けたいと思っていましたし、来年3月には永住資格の申請要件も満たすはずでした。

会社は妊娠したことを解雇の理由には上げていませんが、これ以外に思い当たることはありません。連合の調査によれば、妊娠経験のある労働者の4人に1人がマタハラ被害にあっています。そして、マタハラ被害にあっても実際に声を上げることは稀です。今回の事件のように、露骨に妊娠を告げたとたん他の労働者を雇用して、切り捨てるような経営者を許したら女性が子供を産み育てながら働く道は閉ざされてしまいます。勇気あるこの女性の裁判を支援して、働く女性の権利を必ず守っていきましょう。

ロイヤルネットワーク(うさちゃんクリーニング)で労働者のサービス残業支払いをさせました

2014-12-16

クリーニング業界というのは、ほとんどが小規模経営ですが、大手の企業もいくつかあります。ロイヤルネットワーク(本社 山形県酒田市)は業界第2位といわれる大手のクリーニング会社です。東日本では400店舗近い規模を誇ります。うさちゃんクリーニングという名前の店舗ですから、見たことのある人もいると思います。労評ではこの間、ロイヤルネットワークで働いていた労働者の加盟を受けて、会社と団体交渉を行ってきました。その結果、うさちゃんクリーニングで働いていた期間(2年7か月)に、サービス残業をしていた不払い賃金と自腹で立替ていた店舗の費用(日常品など)、お客さんに弁償した(紛失した商品)代金などを支払ってもらうことを確認しました。その総額は約60万円です。

なぜ、そのような不払い賃金などが発生したのでしょうか。クリーニングの代金というのは30年近くもほとんど変化していません。いくらデフレの時代が長かったと言っても、原料費も人件費も上がるので、価格を現状維持するというのは本当は大変なことなのです。いわば薄利多売で商売をしていかないと利益が上がらないという環境もあって、ロイヤル社は半額セールなどを頻繁に行い、客寄せに必死になっていました。そして、そのしわ寄せを現場で働く店員(女性のパート労働者)に対するサービス残業で補ってきたのです。繁忙期やセール期間は店舗を二人で対応しないとこなせないのですが、会社はダブり時間(二人で仕事をする)は月20時間しか認めないと言い、実際には50時間~100時間の残業をしても一切残業代を支払ってきませんでした。さらには、店舗の経費やセール期間の飾りつけの費用も店員が自腹で購入するというありさまで、パート労働者に犠牲を強いて利益を上げるというとんでもない経営をしてきました。

この度の団体交渉に並行して、労評は全国の店舗にビラを郵送してアンケートを取ったところ、会社が必死に回収しようとした間隙をぬって、50名上の労働者から強い不満と怒りの声が寄せられました。その中には、10年以上働いても時給が一円も上がらないことや、残業申請しても売上が少ない時は認めないと言われたこと、昼休みもとれずご飯もまともに食べられないのに休憩1時間を引かれていること等々、過酷な労働条件で働いている、もって行き場のない怒りの声が上がってきました。今回の団体交渉でこの労働者の声を会社に通知しました。会社の一部の役員は貴重な意見であり改革に努めると言いましたが、この会社は一族経営でありはたして、一つの労働問題だけで改善につながるのかどうかというならば、それはまず難しいでしょう。ロイヤル社で働く労働者が本当に労働条件を改善しようと思えば、労働組合を作ることしかないと思います。

(株)ダイコーの懲戒解雇事件、仙台地裁で裁判始まる

2014-12-16

(株)ダイコーが組合員に行った懲戒解雇は、極めて露骨な不当労働行為です。組合活動が発覚してすぐさま、会社は組合員に東京営業所への転勤命令を出しました。現実に東京営業所などありません。これから作るというのです。これだけでもあからさまな組合弾圧ですが、それを納得できないと述べた組合員に即刻「懲戒解雇」処分にして、解雇予告手当も支払わず、追い出しました。組合活動が発覚してからわずか4日間の出来事です。

(株)ダイコーは過酷な長時間残業を強いており、上層部の対応も横柄であることから、社員が定着しません。組合員が入社して9か月余りの中で20人社員が入って、15人が退職しています。これだけでも、労働組合を作らなければ職場は改善しないことは明らかでした。このような体質のダイコーですから、組合員にとってきた行動はまさに社会通念にも反する強欲な姿そのものでした。懲戒解雇をして予告手当も支払わないのに労基署に申請もしておらず、組合員がハローワークに行って仮給付を受けようとしたら、離職票の準備もしていないなど、労働者に対するずさんな対応が垣間見れる状況です。労働者の権利をぞんざいに扱うこのような経営者を許すわけにいきません。

本日の仙台地裁で始まった仮処分の裁判に対して、会社はわざわざ東京の経営法曹界の法律事務所を代理人に選任しました。組合対策には金に糸目をつけないと考えているようですが、非道なことをしておいて裁判で勝てるわけはありません。かつて東京でも手合せをした弁護士事務所ですが、先回と同様完膚なきまでに勝利して見せましょう。

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