4月, 2016年

コナミ賃金請求裁判 第2回目(4月15日)

2016-04-21

コナミを相手取った賃金等請求裁判(民事36部)の第2回目(審尋)が4月15日にありました。訴状に対する会社の答弁書、会社の答弁書に対する原告側の反論という段階です。

争点は会社が30時間の残業と10時間の深夜勤務が年俸に含まれている(固定残業代が入っている)として、賃金支払いをしていましたが、給与明細書にはその金額はかいてありませんでした。所定内賃金と所定外賃金を分けて賃金明細を明らかにすることは会社の義務でありますが、その義務を果たしてこなかったのであるから、実際には所定外賃金の支払いをしていないことになるというのが原告の主張です。これに対して会社は社内掲示板のようなツールを使えば、容易に自分の固定残業代の金額を知ることができるので、周知していたことになるので違法性はないとの主張です。裁判はまだ始まったばかりですが、裁判官は会社に対して固定残業代をように知ることができるというシステムについて詳しく説明するように求めています。

この裁判は単に固定残業代の存在をめぐって争っているのではなく、2年前に突然固定残業代を廃止して、生活ができなくなった多くの労働者を退職に追い込んだ会社の強引なやり方を問うために起こしているものです。4年前くらいから賃金支払い制度を変えてきた経緯を明らかにする中で、労働者の賃金政策、ひいては雇用政策の在り方を問うものです。

 

マタハラ裁判完全勝利 ネギシ事件の判決下る

2016-04-10

以前、マタハラ裁判として取組まれた株式会社ネギシを相手取って解雇無効を求めてきた裁判は、去る3月22日に東京地裁で判決が下りました。結果は解雇無効、賃金支払い、訴訟費用の被告負担という完全勝利でした。会社が控訴すると思われるので、高裁まで争われるでしょうが、9月頃には高裁判決が出て確定すると推測されます。今回の裁判はマタハラ裁判と銘打ちましたが、実際の判決は男女雇用機会均等法に基づく判断をされたものではなく、労働契約法16条に基づく解雇権の濫用として判断されたものでした。いずれにしても、原告の女性は職場復帰に意欲をもって高裁に臨むつもりです。以下の文章はこの裁判を担当した暁法律事務所のブログの転載ですが、弁護士の見解もご覧ください。

妊娠後の中国人労働者を解雇したネギシ事件(平成26年(ワ)第33637号地位確認等請求事件)で勝訴判決を勝ち取りました(東京地裁民事11部五十嵐浩介裁判官)。ただ、理由が、均等法9条4項(妊娠を理由とする解雇を無効とする条文)ではなく、労働契約法16条(合理的で相当と認められない解雇は無効とする条文)を使って判断をしています。「仮に、被告主張のとおり、本件解雇が原告の妊娠を理由としたものでないとしても、」労働契約法16条でも無効だという判決でした。均等法9条4項に基づく解雇という判断ではないですが、妊娠したことの報告を受けて、解雇理由もないのに解雇するということが許されないという判断ははっきりと示されたと思います。

ドーメルジャポンの団体交渉から パワハラの一つの形

2016-04-06

フランスの高級服地メーカーであるドーメルの日本支社であるドーメル・ジャポンで労組を立ち上げて4か月になります。乱暴な人事(退職強要等)が行われてきたことに異議を申し立てた社員に対して、社長が報復的に退職強要を行い、自宅待機まで命じてきたことから、その社員は会社の体質を変えようと労評に加盟して組合活動を始めました。

会社は退職に応じない組合員に、新規開拓を使命とする営業部署を作り、組合員一人で年間1億円の売上げを上げろと命じ、組合員のみに毎日日報を作成することを課し、直行直帰や得意先に連絡する場合は上長の許可を得ることなど、これまで誰も許可なくしてきたことを規則だと述べて監視体制を敷いてきました。

団体交渉の中で、組合員から一億円の売上目標が非現実的だと理路整然と反論・説明すると、会社は次の団体交渉で3000万円に下げてきたものの、これをノルマとして考課査定をすると強弁します。勿論、会社側には1億円のノルマの根拠も示せないし、3000万円のノルマの根拠も説明できません。自分で考えて努力してやれという理屈です。「君の経費を出すためにはそのくらいの売上げが必要なんだ」という論法です。そして、日報で業務内容を精緻に報告しても、会社からは何のサジェスチョンもありません。ここから見ても、会社は本当に新規事業を立ち上げたいのではなく、目標を達成できなかったので一時金を下げる等の措置を取り、組合員を追い込む目的で行っていることは明らかです。

これも一つのパワハラです。そして、あろうことか団体交渉で組合員が社長に挨拶をしていないと言い出し、挨拶をすることを団体交渉の議題にしてきました。勿論、そのような常識的なことは組合員は行っていますが、ちゃんと挨拶していないと言いがかりをつけてきます。代理人はTMI総合法律事務所の弁護士ですが、経営者の言い分を鵜呑みにして「改善するんですか、しないんですか」と叫びます。逆に、社長が組合員に対して挨拶しているにもかかわらず、社員の前で「あなたは挨拶一つもできないのか」と大声で罵声を浴びせることの方が問題なのです。

大体以上のようなレベルの問題ですが、ドーメル・ジャポンの社長及び経営陣は近代的労使関係を構築しようというセンスがなく、強硬に弾圧的態度で組合員を封じ込めれば組合活動も封印できると勘違いしているのです。このような職場で労働者が気持ちよく働けるはずはありません。会社が乱暴で強硬な態度をとればとるほど労働組合活動の炎が広がるでしょう。

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