8月, 2016年

トールエクスプレスジャパン第1回裁判報告

2016-08-30

8月19日、第一回裁判行われる

8月19日(金)に残業代未払いの第一回目の裁判が大阪地裁で行われました。いよいよ裁判開始です。

当日、労評トール広島分会からは分会長が原告代表として参加し、また労評の仲間が全国から傍聴へ駆けつけてくれました。約20名の傍聴席は満席となりました。

裁判では、原告側から意見陳述をしました。原告代表として分会長と、弁護団長の指宿弁護士から意見陳述を行いました。

力強い意見陳述、聞き入る裁判長

分会長は「どう転んでも残業をしなければ終わらない仕事をさせて、事実上残業代を支払わない、こんなことがまかり通ったらどうなるでしょうか。会社は、人件費のことを気にせずに私達をいくらでも長時間働かせることができます。こんなことが許されるでしょうか。」と、怒りを込めてトールの現状を告発し、「交通運輸業界では、深刻なドライバー不足が問題になっています。それは、長時間労働低賃金だからです。このような会社の姿勢を変え、日本の交通運輸業界の為にも、本件訴訟の速やかな進行と、公正な判決をお願いして、陳述としたいと思いまうす。」と堂々と、かつ力強く訴えました。裁判長は真剣な顔つきで分会長の顔をじっと見て聞き入っていました。

指宿弁護士から本裁判の争点は「使用者に、割増賃金の支払いを強制している労働基準法37条1項の脱法行為(法による規制をかいくぐって一定の目的をなしとげようとする行為)が許されるのかどうか、ということです。」と争点を明確にし、「憲法27条2項は、勤務条件に関する基準を法律で定めることとして、労働条件を人たるに値するものとすることを保障することを国家に義務付け、そのもとで労働基準法が制定されました。その中でも、法定労働時間を「1日8時間、1週40時間」とした労働基準法32条は、きわめて重要な規定です。労働時間規制のなかった時代に、労働者は長時間労働により、健康を害し、命を失うこともありました。労働時間規制は、労働運動と労働法の原点ともいうべき重要なものです。そして、この法定労働時間を超えた労働を抑制し、また、時間外労働をした労働者に対する補償を行うために、時間外労働の場合に使用者に割増賃金の支払いを義務付けたのが労働基準法37条1項です。同条に違反して、割増賃金を支払わなければ、使用者には刑事罰が科されます。

労働者の健康と生命を守るために、きわめて重要な条文である労働基準法37条1項をすり抜けて、脱法行為を行うことを絶対に許してはなりません。給与明細に「時間外手当A」という文字があっても、賃金総額の計算においては、それと同じ金額が差し引かれるのであれば、時間外労働に対する割増賃金は支払われたことにはなりません。」と法律論から簡潔に陳述しました。

裁判長は指宿弁護士の意見陳述も真剣に聞き入っていました。

トール労働者のみなさん

実務上、第一回目は書類の受け渡しだけですので、法廷での闘いはこれからです。会社からの反論の答弁書も提出されました。これから本格的な論戦が始まります。労評トール広島分会は、この裁判を通じて、残業代の差し引きがいかに不法なのかを明らかにし、毎日汗水を流して現場で働いているトール労働者の全体の利益を実現していきたいと思っています。ぜひ皆さんの応援よろしくお願いします。

凸版印刷第2回労働委 弁護士らの屁理屈に都労委も決断

2016-08-25

労働委員会は団交拒否について、審問をしなくても命令を出せることになった

昨日、凸版印刷分会の団交拒否をめぐる不当労働行為救済事件の第2回目の調査が行われました。河本毅弁護士率いる番町総合法律事務所の弁護士が代理人を務める本件は、最初から取るに足らない法律論を長々と述べ立てる答弁書を提出してきて、「合同労組は労働組合ではない」という謬論を恥ずかしげもなく展開して始まっています。組合は法律論には答えず、会社側の準備書面に対する認否を中心に書面を提出し、かつ和解案も提示して早期解決に向けて臨みました。

都労委も団体交渉の入り口のところでもめる問題ではないと考えており、とにかく会社には団体交渉を行ってもらう必要があると考えているので、組合との打ち合わせは10分足らずで終了し、会社との協議に入りました。待たされること1時間、河本弁護士率いる代理人は都労委の団交開催の進言に、ああだこうだと屁理屈を並べ立てたようで、いたずらに時間ばかりかかってしまいました。この先、弁護士の引き延ばし策に付き合わなければならないのかと思っていましたが、労働委員会の新しいシステムとして、労組法第7条2項の団体交渉拒否に限って、審問をしなくても命令を出せることになったので、早ければ次々回あたりに命令を出せるとの説明がありました。

これは遅きに失した感はありますが、労働委員会の役割からして評価すべきだと思います。意図的に団交を拒否し、不当労働行為のやり得を画策する弁護士らが暗躍する余地を封じ、新しくできた労働組合の団体交渉権の行使を促進するためにも必要なことだと思います。

凸版はそれほど遅くない時期に命令が下るでしょう。団体交渉を開催し、これまでの会社の人事政策、労務政策のパワハラぶりを追求し、コンプライアンスの正常な機能化と労働環境を整備する活動を進めていきたいと思います。

 

グローバル分会 第1回団体交渉開催される

2016-08-23

 職場環境の改善、法令を守った労働条件の整備に着実に進んでいる

組合が団体交渉を申し入れてから2週間、8月19日(金)に松戸市内のホテルの会議室で団体交渉が行われました。この団体交渉に先立ち、暑熱対策などの喫緊の課題については会社は組合の要求を受け、改善の動きを見せました。

1、ロールカーテンを設置 来週中に排熱ダクトを延長

灼熱地獄だった職場環境が改善に向かいつつあります。団体交渉を申し入れてから3日後、さっそく3階休憩室にロールカーテンが設置されました。さらに10日後、2階工場の機械の排熱ダクトの工事も着手されました。団体交渉までに3本中1本の排熱ダクトが途中まで延長されました。交渉を通じて、来週中に3本とも排熱ダクトを換気扇の下まで延長することが約束されました。冷房設備の設置については、会社は昔の「健康被害」を理由に難渋を示し、「会社と組合両者で冷房設備についてそれぞれ具体的な案を提出し、次回の団体交渉で検討する」ことで今回は合意しました。

2、人手不足対策は、組合案を「持ち帰って検討する」

人手不足については「対策はしているが募集が集まらない」という煮え切らない回答だったので、組合側からは「扶養範囲内のパートが103万に到達するのが目前に迫っている」こと、「それに対してどう考えているか」と問いましたが明確な答えはありませんでした。そこで組合側からは次の提案を出しました。「1パートの意志を尊重し、強制的に上限を130万に引き上げないこと、2もし依頼する場合は、会社から「お願い」をし「承諾しても良い」という人に対しては税金の増額や夫の手当削減などの損失は会社が補てんすること、3パートの人員不足により残った仕事は、例年、社員が夜遅くまで残業していたが、今年は無制限には協力せず、終わらない分の仕事は翌日に回すこと。」会社が「持ち帰って検討する。」ことになりました。

3、休憩時間は「再考する時期に来ている」

休憩時間の確保については、組合側から「契約では休憩は1時間30分になっているが現実的に取れない。休憩時間は1時間にしてその代り労働時間を8時間に短縮してほしい。」と提案し、経営側は「再考する時期に来ている。持ち帰って検討する。」とのことでした。

4、残業の事実認める タイムカードも「前向きに検討する」

残業代については「繁忙期と閑散期の労働時間を調整して出している。残業は相殺されているのでそれほどはない。」と苦しい言い訳をしてきましたが、実際には閑散期でも10時間くらいは働いています。組合員が証拠資料を出して、そうではない事実をつきつけると「今日の話を聞いて、そうではないことがわかった」と会社も残業の事実を認めざるを得ませんでした。タイムカードについても「なぜパートにはあって社員にはないのか」「なぜ研修期間にはあって採用された後はなくなるのか」と具体的に問い詰めると、弁護士も「タイムカードに移行することも考えていた。前向きに検討していく。」という結論に至りました。

確実に会社は改善の方向へ進みつつあります。これまでは、個人的に言っても何も変わりませんでした。しかし、これからは組合を通じて、会社と交渉することができます。より良い会社にするため、これからもグローバル分会は組合員で知恵を出し合い、協力して、会社と交渉していきます。

労評トール広島分会の闘いを、東海地方でもお伝えしています!

2016-08-16

はじめまして。労評東海地方本部です。

この度結成された、「労評トールエクスプレスジャパン広島分会」は、トールで働くみんなのために、また交通・運輸業界で働くみんなのために頑張っています。東海でも、そのようすをトール各支店に働く労働者に伝えてきました。多くの労働者から、広島分会への支持、共感、激励の声が寄せられています。

広島であろうと、東海であろうと、トールで働く労働者の気持ちは変わりません!団結して労働者全体の利益を守っていきましょう!

 

(以下は、8月19日(金)に予定されているトールエクスプレスジャパンの残業代未払いに対する裁判について書かれており、各支店の労働者へ配布したものです。)

 

 

8月19日(金)、大阪地裁で、

いよいよ残業代の支払いを求める裁判が始まります!

 

残業代裁判始まる!

8月19日、大阪地裁で、いよいよ不当に給料から引かれていた残業代を支払わせる裁判が始まります。

労評トール広島分会では、「仕事が忙しい月も、そうでない月も給料があまり変わらない。」「能率給と時間外手当を合わせた金額がほとんど変わらない」という問題に気づき、賃金規則を調べてみると、形としては時間外手当(残業代)が支払われているようになっていますが、一方で、能率手当の計算において、賃金対象額から時間外手当(残業代)が差し引いて支払われていることがわかりました。その結果、時間外手当(残業代)が支払われていない状態になり、いくら働いてもほとんど収入が増えません。歩合給から残業代を差し引くことは、労働基準法37条の趣旨に違反しています。

 

トール労働者、さらに交通・運輸で働く労働者全体の利益を守るために!

今、全国的なトラックドライバーの人員不足、高齢化という深刻な問題があります。毎日トラック運転手が働くことによって、またそれをささえるたくさんの労働者の労働によって、日本の物流がささえられ、日本の産業と国民の生活がささえられています。しかし、トラック運転手は低賃金、長時間労働というかこくな労働をしいられています。この「低賃金、長時間労働」の原因として、トールと同じように歩合給から残業代を差し引く、あるいは歩合給に残業代が含まれていると言って、残業代を支払わない違法な賃金体系がまかり通っていることがあります。

それゆえ、今回の裁判は、広島支店のみならず、集配職、路線職、整備職で働く労働者全体の利益、さらには交通・運輸業界に働く労働者全体の利益を守るとともに、業界の改善を進める問題としてあるのです。

 

徹底して労働者の利益を守り抜く、組合の真価が問われている!

労評トール広島分会は、真の労働組合を求めて、徹底して労働者の利益を守り抜ける労働組合をめざして組合を立ち上げました。そして、今、労評トール広島分会は、覚悟を決め、先陣を切ってたち上がり、広島分会全員が団結し、前向きに、意気けんこうに闘っています。

労働者が働いてかせいだ分を、会社がピンハネするようなことはやってはなりません。労動者が気持ちよく働けるようになってこそ、生産性は向上します。8月19日、いよいよ残業代裁判が始まります。身はどこにあっても心は一つ。皆さんも、広島分会を支援し、ともに裁判勝利に向けて闘いましょう!

日本ヒューレット・パッカード社で情宣活動 

2016-08-07

WFR(人員再配置・リストラ策)の対象になっても諦めず、組合に加入して権利を守りましょう

8月5日、日本ヒューレット・パッカード社の本社(江東区)で情宣活動を行いました。そのビラを転載します。

日本の大企業は史上最高の内部留保を貯めこんでいます。しかし、労働者の実質賃金はこの4年間下がり続けています。非正規労働者の割合もジリジリと増え続け、40%に迫っています。「格差社会」の現実感はより強まっています。転職もままならない時代の中で、自らの意思に反して職場を追われることは、労働者にとって死活問題になります。

 日本HPで働く皆さん。私たちは日本労働評議会(略称労評)と言います。7年以上前から日本HP社とは裁判や団体交渉をしながら、日本HP社に勤務する組合員の解雇事件や待遇をめぐって組合活動をしてきました。この度、2年以上の時間をかけて団体交渉を重ね、一旦WFR(人員配置プログラム)でジョブレベルを落とされた組合員の地位と賃金を取りもどすことができました。この経緯を報告するとともに、「定年まで働ける自由」を獲得するために今後も組合活動をしていきますが、皆さんも自らの意思に反して退職を強要されない権利を守るために、ぜひ私たちの声に耳を傾けていただくよう訴えます。

毎回繰り返されるリストラ策の現状

 日本HPでは定期的に行われるWFR(人員再配置プログラム)によって、そのターゲットになった中高年労働者は大半が退職していきます。いくら実績を残しても、業務状況が水準に達していても、日本HP社はアメリカ本社の指令によってノルマをこなす為に、労働者に退職勧奨を開始します。諾否の自由はあるとはいえ、退職勧奨は強引であり、最後まで抵抗し会社に残留することを告げた労働者には必ずと言っていいほど、ジョブレベルを下げた職場に配置し、1年後から賃金も引き下げられる措置が取られます。まるでWFRに応じなかった報復とばかりの配置がされます。

 日本HPで働いていたから転職は有利だとか、日本HPのブランド力は大きいとか、会社の上司は言いますが、実際にはなかなか転職先が見つからず、不本意な職場で大幅に賃金を減額して生活せざるを得ない労働者も数多くいます。

ジョブレベルと賃金を取り戻した経緯

 私たち労評の組合員もこのWFRの対象となりました。会社は労働者をコスト削減の対象としてしか考えません。懸命に仕事をして評価が平均以上であっても、定年まで働くという人生設計を描いていても、コスト削減の名目で切り捨てます。組合員は人間を物扱いするリストラ策に応じることはできないと考え、組合は職場を確保するよう求めました。会社は職場は確保しましたが、大阪から東京へ、しかもジョブレベルは一段下げられました。転勤は良いとしてもジョブレベルの引き下げは納得がいかないと宣言したうえで、新たな職場に異動しました。そこから何回も団体交渉を重ねました。ジョブレベルを勝手に下げ、賃金も下げたことを撤回するように申し入れました。もし決裂したら裁判を起こそうと考えていました。

 労評は顧問弁護士に出席を依頼し、日本HP社の労務政策が日本の労働法制から見て適法性に疑問があることや、本人の同意なく賃金の切下げはできないという労契法の条項をクリアできていないことなどを論議してきました。会社は法的判断は避けましたが、ご本人(組合員)の努力と姿勢を評価してジョブレベルを元に戻し職場配置も変更すると回答してきました。 

退職勧奨にあっても諦めず労評に相談して下さい

 今回の交渉では、会社が組合員のジョブレベルを下げたことを違法と認めたわけではありません。しかし、強引に進めて裁判で争うことまではしたくなかったという意図が働いていると思います。労働者の労働条件は労使交渉で決めるべきものです。労評は労働者の要求を実現するために、不当と思われることは会社と交渉して撤回させます。皆さんが悩んでいたり、相談したいと思ったことがあったら、ぜひその意見を聞かせて下さい。一緒に解決の道を探りましょう。

組合説明会のご案内

組合では弁護士を招いた説明会を随時行います。場所と時間は下記の連絡先に連絡して、お確かめ下さい。留守の時は留守電に入れておいてください。メールでの問い合わせも対応します。

スリーエスコーポレーション分会結成

2016-08-06

7月29日に株式会社スリーエスコーポレーションで新たな分会が結成されました。この会社は京都に本社を置く内装業者で、全国に拠点を置く会社です。この東京支社で請負契約で働かされていた労働者が労評の加盟し、分会を結成したのです。

 偽装請負により、労働者性を否定してきました

組合員たちは7年くらい前からアルバイト契約から個々人が職人という名目で仕事をする請負契約に変更されました。しかし、業務の性格上、いろいろな現場に行くので拘束時間が10時間固定で、それを超えると1時間当たり750円の残業代が支払われる形でした。またタイムカードで時間管理をされるなど、その他のさまざまな現場での実情を客観的に考慮すると、会社の指揮監督のもと働く「労働者」であることははっきりしています。

これは、偽装請負の端的な現象ですが、そのことを問題にして残業代750円を引き上げる交渉を20人の労働者が今年の2月頃にしました。会社はそれに対して、7月末までに請負で働くか、アルバイトで働くかという選択を迫ってきました。因みにアルバイトの雇用契約を選択すると、時給は907円です。これは東京都の最低賃金です。

会社のやることがえげつないと怒った労働者は労評に相談に来ました。以前から不満を持った仲間どうしで話し合いをし、まとまっていたこともあり、相談から即組合結成となり、翌30日に会社に対して組合結成を通知し、具体的に会社と交渉を開始しました。

第1回団体交渉が行われる

組合結成を会社に通知してから5日後の8月4日に、第1回目の団体交渉を行いました。会社側は代理人弁護士が全面的に対応する形になり、あくまでも組合の主張するような偽装請負の事実はなく、組合員とは職人として正当に請負契約をしているとの回答でしたが、これは現場の実態を会社側が正確に把握したものとは到底思えません。その証拠に代理人は組合側の質問に対して、「調査します」「確認しておきます」など、具体的回答ができない状態で、請負契約の説明をまともにできませんでした。

交渉はまだ始まったばかりです。昨今スリーエスのように労働者との雇用契約を偽装して、労働者が得るべき権利を封殺している悪質な労務政策が横行しています。私たちは、偽装請負を撤回させ、現場労働者が実態に合わせて真っ当な労働環境、待遇で気持ちよく仕事ができるよう交渉していきます。

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