4月, 2018年

本日福音館書店との団体交渉

2018-04-23

労評はいろいろな労働相談に取り組んでいますが、企業に労働組合があっても取り組んでもらえないからと相談に来る労働者がいます。企業の労働組合がまったくの御用組合である場合は、解雇や明らかなパワハラや不当な職場配置などの問題であっても取り組まないので、労評のような合同労組に相談することは必然ですが、御用組合ではない労働組合にしても労使関係から生まれるトラブルについて、取扱いが難しいと思う問題は避けて通る傾向があります。労評が扱っている福音館書店の団体交渉もそのような性格の労使紛争です。

福音館書店は企業規模はそれほど大きくありませんが、児童書を取り扱う出版会社としては有名で、子どもの頃に誰もが読んだ著名な絵本や児童書を取り扱っている企業です。そして、労働組合と会社との労使関係も良好と言われ、世間の風潮としてはホワイト企業として通っています。

しかし、どんな企業でも労使間のトラブルはあります。ホワイトという企業は原則的にはないでしょう。現在福音館書店で団体交渉をしているのは、当該の組合員にとってパワーハラスメントにあたる人事政策が行われているとの訴えを受けて交渉しています。詳細は省きますが、当該組合員の決まっていた海外出張を一方的に取り消したり、畑違いの部署へ突然異動命令を出したりすることが、パワハラにあたるという主張をしています。人事に関する公正さ、明朗さが担保されておらず、恣意的人事が行われればそれはパワハラであることから、労働者の人格権をめぐって会社に誤りがあったと主張しています。会社は正当な行為だと主張し、交渉半ばです。このような性格の問題は一般的には労働組合として扱うことは簡単ではありませんが、労働者が誇りを持って仕事に臨みたいと思うのは当然です。労働者は人生の大半の時間を企業内で過ごすわけですから、苦痛を感じながら仕事をすることは耐えがたいです。

今回の福音館書店での交渉はまだ労使双方の主張が闘わされている段階で、結論的なところまで行っていませんが、個々の労働者の訴えの中にも企業体質を問う問題は存在しており、労働組合側から企業秩序を改革する闘いは取り組むべきだと考えています。

熊谷アクア代行裁判和解で終了

2018-04-11

運転代行で働く労働者の権利を認めさせた

3年前に、熊谷駅周辺で運転代行を営むアクア代行センターで働く労働者が労評に加盟し、偽装委託という形で労働者性を奪われてきたことに対して、まずは団体交渉で追及し、その後裁判に移行して、未払い賃金を請求してきた事件は、去る4月9日に和解で終了しました。労評はこの和解は勝利的和解であり、裁判に起ちあがった組合員の権利と利益を確保できたと同時に、運転代行で働く労働者にとっても有益な結果をもたらしたものと思います。

それは、労働者性を認めて不払い賃金の支払いに準じた金額を支払わせたこと、過酷な労働条件で組合員が健康の被害が発生したことも考慮されたこと、途中で一方的に解雇したことの損害賠償的な要素も加味されていることなどがあげられるでしょう。勿論、これは労評の見解であり和解条項にそれらのことが記されているわけではありません。和解条項に明記されているのは労働者性を認めることのみですが、和解金額の意味するものは、これまでの会社の対応についての責任を問うものであったと思います。

運転代行で働く労働者への光明

運転代行業はほとんど委託契約や請負契約になっていることが多く、実際は会社の指揮命令で働いているにも関わらず、売上の歩合だけで賃金が決定されて、最低賃金の保証もなく、雇用保険もなく、有休も与えられません。この度のアクア代行裁判は偽装請負、偽装委託に対してハッキリと違法であると判断されました。このことは大きな成果です。しかし、裁判で勝ち取った成果も使わなければ意味がありません。運転代行で働く労働者はぜひ労評に加盟して、会社と交渉する必要があります。皆さんのご連絡をお待ちしています。ぜひ、労評に加盟し、労働時間に応じた賃金を請求し、雇用保険の加入や年次有給休暇の請求をしましょう。

三井倉庫ロジステックス不当解雇に勝訴

2018-04-08

4月6日会社側控訴断念により判決確定

団体交渉でも解雇理由をまともに説明できない

三井倉庫ロジスティクスは3年前、リストラを強行するために中高年の労働者を対象として、まずは退職勧奨を行い、それに応じない労働者を解雇するという非道なやり方で労働者を解雇しました。この解雇事件は労評がまず団体交渉で解雇撤回の交渉を行いました。団体交渉の中でも会社は解雇理由の説明をまともにできず、能力不足と言いながらそれらの事実を証明できず、当該組合員の追及に対して、持ち帰って調べるなどという始末で、はじめから解雇ありきで臨んできたことが明らかでした。それでも、会社は解雇を撤回せず裁判に移行しました。

裁判でも会社の主張は退けられ、職場復帰が決まる

団体交渉でも会社の主張は解雇に相当するものとは思えないものであったので、裁判でもその状況は変わりません。大阪地裁では会社の主張する組合員の能力不足などの理由は認められず、合理的理由にあたらないとして解雇権の濫用として、解雇は撤回されました。中高年労働者の賃金が高いのでコストダウンを狙った会社の横暴なリストラ策は破たんしました。会社は控訴しても勝ち目がないと思ったのでしょう。会社の代理人から控訴はしないとの連絡が来ているので、もう少しで地裁判決は確定します。組合員は職場に戻って、新たに会社の職場環境と労働条件の改善にために活動を開始します。

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