グローバル分会活動報告

2017-06-03

グローバル分会 組合結成

2016年7月26日、千葉県松戸市中心に5工場、約60店舗(結成当時は4工場約50店舗)を展開するクリーニング会社、有限会社グローバルの工場労働者によって労働組合「労評グローバル分会」が結成されました。冷房設備がなく、夏は50度にもなるガラス張りの工場の暑熱対策、残業代は「売上げが少ないから」等の理由で繁忙期の1~2ヶ月間にしか支払われない、有給休暇はマネージャーの許可がないと申請用紙すら受け取ることができない、103万枠希望で入社したパートが人手不足からそれ以上働かざるを得ない現状などを打開しようと、2工場の社員と1工場のパートが労評のもとに集まり、組合を結成し、会社に団体交渉を申し入れました。

第一回団体交渉開催!

同年8月19日、松戸市内のホテル会議室で第一回団体交渉が開催されました。社長は出席しませんでした、会社役員と弁護士2名初め会社側は6名が出席しました。暑熱対策については、すでに熱中症で倒れる労働者が相次ぐ中、早急の対処を求めたところ、3階の休憩室の窓にロールカーテンが設置され、工場内の熱い排気の出る排熱ダクトを延長し室外に出すことと、暑熱対策として日よけを設置することを約束し、有給休暇の申請については今後は拒否をしないこと、そしてこれまで誰も存在を知らなかった就業規則も周知徹底させることなどを会社は約束しました。

労働組合を作って労働者が安心して長く働ける職場に

グローバル社では、これまで多くの労働者が労働条件の悪さ、職場環境のあまりの悪さに我慢の限界を超え、退職していきました。そして残った労働者の負担が増える状況が続いてきました。また組合員はこれまで個人的に異議を申立てたこともありましたが、何度言ってもマネージャーから却下され続けてきました。しかし今回、労働者が団結し労働組合という組織を作って会社と交渉したところ、ついに職場改善に向けて会社が動き出しました。

 

< 快適な職場環境の形成について >

50度にもなる職場、耐えがたいものです。何か法律的に経営者を罰することはできないのでしょうか。厚生労働省は「事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針」というものを示しています。以下のアドレスから内容を閲覧することができます。

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo11_1.html

 

 施設利用と36協定締結をめぐる攻防

グローバル分会では組合立ち上げ2ヶ月後の9月にはA工場とB工場のパートが組合に加盟し、2工場で過半数組合となりました。103万枠を希望して入社したパートはその枠を守れるようになり、会社は人手不足対策としてパートの時給を60円アップし、さらに足りないところは派遣社員も導入しました。暑熱対策として冷房設備の設置も会社は約束し、会社は組合に対して誠実に対応し、交渉は順調に進んでいるように見えました。しかしその一方で会社は組合の施設利用だけは認めようとしませんでした。

 突然の「中2日」会社の反撃

そんな時、事件は起きました。10月28日第3回団体交渉で、組合側が36協定を締結する交換条件として組合の施設利用を要求したところ、なんと会社は翌日に「中2日の翌12時渡し」にするという顧客向け掲示物を全ての店舗に配布したのです。要は、施設利用を認めるくらいなら即日仕上げを辞めて客を減らした方がましだ、という意思表示です。その上、その変更を組合員を始め現場労働者には一切伝えなかったのです。そして店舗店長から多くの不安の声や問い合わせが組合員に寄せられたため、配送の組合員が事実を説明するビラを配布したところ、マネージャーはその組合員に対して「始末書」を書かせたのです。

組合員の切り崩し策動とパートの脱退

会社の組合デマ宣伝と「中2日」によって売り上げの下がった店舗店長の不満が結びついたことから、一部の管理職、店舗店長による組合切り崩し策動が起こりました。工場前でのビラ配布、電話がけによって、パート組合員に組合を辞めるよう説得してきました。パート組合員自身も中2日によって収入が2割減ったこと、また組合立ち上げ以降、マネージャー以上の管理職が工場を一切訪れなくなり、情報が途絶えたこと、そして組合会議も定例化できていなかったことから不安が動揺に変わり、2工場のパート組合員の脱退へと至りました。そんな中、本部と組合執行部は状況を打開するため、討議を重ね、会社の不当労働行為を労働委員会に申し立て、また会社側の36協定締結を拒否し1日8時間労働を要求していたC工場のパート組合員と結びつき、C工場での過半数組合が誕生しました。

 

<36協定について>

労働者の労働時間は1日8時間と定められています。それを超えて残業させるためには会社と過半数組合もしくは従業員代表と36協定を締結する必要があります。以下のアドレスは、36協定に関する厚生労働省のページです。

http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040324-4.pdf

 

 労働委員会申立と36協定の締結

2016年2月9日、第一回労働委員会の日に36協定は無事締結され、即日仕上げが再開しました。過半数組合となったC工場では、念願のパート8時間勤務を実現させました。労働委員会では➀店舗に組合ビラを配布したことで組合員に始末書を書かせたこと②会社が組合の施設利用を認めないこと③社長が団体交渉に出席しないことの3点について申立を行いました。結果が出るのは少し時間がかかりますが、健全な労使関係、安定した組合活動を築くために証拠資料と答弁を積み重ねていきます。

 

パート組合員の参加で活気づく団体交渉

C工場のパートが組合に加入したことにより、団体交渉にも活気が出てきました。ひどい職場環境に長年耐えながら良い品質のサービスを心がけてきたパート組合員の言葉には重みがあります。パート組合員が順番に団体交渉に参加することによって、会社側も嘘や言い訳で団体交渉の場だけ体裁を整えて誤魔化すことはできなくなりました。交渉を通じて、これまではずさんだった老朽化した機械の整備やメンテナンスもきちんと行なうようになりました。C工場は機械だけでなく工場設備も老朽化しています。今後は機械の更新や工場の建て替えについても交渉していきます。

 

そしてついに冷房設備の設置!

そして2017年5月にグローバル全5工場に念願の冷房設備が設置されました。クールミストというエアーと水を同時噴射することで気化熱によって室内の温度を下げる比較的新しい冷房設備です。しかしもともとアイロンの蒸気などによって蒸し風呂状態の室内なので、梅雨になって窓を閉め切り排熱ダクトの熱気を室内に入れるようになれば、冷房装置の効果は薄れます。今後は冷房設備の効果を最大限生かすためにも、雨の日でも窓を開けて風を通せるようひさしの設置なども要求していきます。

 

<労働委員会について>

労働委員会とは、労働組合法第19条によって定められた、労働者の団結を擁護し、労働関係の調整を行うことを目的として国、地方公共団体に設置された行政委員会です。以下は厚生労働省のアドレスです。

http://www.mhlw.go.jp/churoi/

 

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