12月, 2018年

日本郵便と「定年制雇止め問題」について団体交渉を開始します。

2018-12-10

この度、日本郵便「65歳定年訴訟」の元原告が、日本労働評議会(労評)に加入し、再雇用と慰謝料の支払いを求めて、日本郵便に対して団体交渉を申し入れました。

12月11日に第1回団体交渉が、で行われます。(※団交は非公開です)

 

最高裁の不当な敗訴判決を乗り越えて闘いは続きます。

ブログやSNSなどを通じて、随時情報を発信していきます。

 

【参考】

日本郵便「65歳定年訴訟」(最高裁判決)

2018-09-18 11:24:43 | 労働問題

最高裁平成30年9月14日第2小法廷判決

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87983

 

<判示事項>

1 郵便関連業務に従事する期間雇用社員について満65歳に達した日以後は有期労働契約を更新しない旨を定める就業規則が労働契約法7条にいう合理的な労働条件を定めるものであるとされた事例

2 郵政民営化法に基づき設立されて日本郵政公社の業務等を承継した株式会社がその設立時に定めた就業規則により日本郵政公社当時の労働条件を変更したものとはいえないとされた事例

3 期間雇用社員に係る有期労働契約が雇止めの時点において実質的に期間の定めのない労働契約と同視し得る状態にあったということはできないとされた事例

 

<日経新聞記事>

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35384500U8A910C1CC1000/

【東京都本】アート引越センター・世田谷支店で会社との交渉が行われています。

2018-12-07

東京・世田谷支店で現役労働者が公然化を会社に通告

労評では昨年、神奈川でアート引越センターの元労働者から寄せられた労働相談をきっかけに、退職労働者が中心となって、資本との交渉や裁判闘争を闘ってきました。

組合からの追及により「引越し事故賠償金制度廃止」などの成果を上げてきた一方で、今もなお、過酷な労働環境の下で働く現役労働者が立ち上がって会社の中で改革に取り組むことが出来ていませんでした。

各支店への情宣活動を通じて、東京の世田谷支店の現役労働者Aさんが連絡を取ってきたことをきっかけに公然化に向けた準備を重ね、7月17日、ついに会社に対して公然化を通告しました。

公然化から少し時間が空いていますが、まとめて書いていきたいと思います。

 

正規、非正規の理不尽な格差と搾取の実態

Aさんが組合加盟、公然化に立ち上がるきっかけは、アートでの理不尽な正規、非正規格差の問題でした。

Aさん自身は通算で30年近くアートで常勤アルバイト(通称:契約社員)として勤務してきましたが、時給は1,000円。数年前の賃金改定で、賃金の切り下げがあっても、昇給はありません。

 

直近の契約時に、見かねた支店長が職権で20円昇給しようとし本社に打診したところ、門前払いをくらい、結局その年も昇給はありませんでした。

 

格差は時給だけではありません。

常勤アルバイトには正社員には当然与えられる交通費も、地域手当もありません。

もちろん一時金の支給もありません。

(※交通費は、1回目の団交後に支給されるようになりました。)

 

ベテランのAさんは現場に出れば、リーダーとしてチームを率いて会社の顔として仕事をしているのにも関わらず、待遇は大きな差を付けられているのが実態です。

さらに言えば、短期アルバイトとして募集しているネット求人では、「時給1,100円+交通費支給」と掲載されています。

長年働いている労働者にとってみれば、なんとも理不尽な扱いをされているということです。

 

Aさんは、誰も立ち上がらないのなら、若い労働者のためにも自分がまず先に会社と闘おうと決意を固めました。

 

会社との団体交渉を開始しています。

 公然化と同時に団体交渉を申し入れ、8月6日に第1回、11月12日に第2回団体交渉が行われています。

 

【第1回団交の状況】

団交の主な争点は、「正規雇用と非正規雇用の理不尽な待遇格差の是正」についてです。

世田谷支店で公然化したAさんは常勤アルバイト(社内では契約社員)で20年以上アートに勤務してきましたが、時給は1,000円。

そのほかにも正社員であればもらえる様々な手当がついていない状態です。もちろん、仕事上では差などなく、ベテランのAさんは現場のリーダーとして日々正社員と同等の仕事をしています。

今回の団交では組合側から、このような不合理な現状を訴え、会社に回答を求めました。

会社側からは、中間管理職クラスが参加してきましたが、「自分としても時給があがってもいいのではないか」と本音を漏らしつつも、会社として、時給UP、手当のすぐに支給するという回答は避けました。

 

【第2回団交の状況】

2回目も争点は、①正社員と常勤アルバイトの待遇格差、②A組合員の昇給問題の大きく2点について継続した交渉を行いました。

1点目について、会社は、「最終的には、常勤アルバイトも社員を目指してもらいたいと思っているので、常勤アルバイトの待遇は変えない」と回答しましたが、これは話題をすり替えです。正社員化の手続きや要件について追及すると、

支店長は「仕事のやる気と売り上げの数字を見る」といい、

ブロック長は「数字はあまり気にしない」といい、

本社の担当は「支店が決めるので分からないが、本社で否決されることもある。理由はわからない」などと、曖昧で無責任な回答しか述べませんでした。

現実には、常勤アルバイトから正社員になる意思表示をしたにもかかわらず、本社で否決された例も報告されています。

本人も否決の明確な理由が伝えられず、結局愛想を尽かして退職しました。

 

2点目は、時給1,000円から上がらないという問題です。

11月に新たな更新時期を迎えましたが、今回も1,000円の提示だったため、契約書へのサインを保留し、組合との交渉で金額を決定することになりました。

具体的な交渉は、12月の団交で行われますが、アートの労働者にとっては、これまで会社の言い値で時給を決められ、上がらない理由も切り下げられる理由もはっきりしないまま押し付けられていたところから、組合を通じて、会社と対等に交渉するテーブルに載せることが出来たのは意味のあることだと思います。

 

健全に仕事ができる環境を作ろう!

2020年には、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を禁止する働き方改革関連法案が施行します。

アートの現状はまさに不合理であり、「正社員になればいいじゃないか」という無責任な回答は許せません。

組合は、引き続きこれらの点を追求していきます。

次回の団交は12月14日に開催されます。追ってまた内容を報告します。

 

アート世田谷を皮切りに、今回立ち上がった労働者だけの問題だけでなく、アート全体を改革するための取り組みとして、運動の輪を広げていくようにしていかなければならないと思います。

 

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