7月, 2019年

【労評交運労トールエクスプレスジャパン労組 】7月23日、会社の不当労働行為認定、会社に対する「命令書」下される!

2019-07-24

 主 文

1 被申立人トールエクスプレスジャパン株式会社は、別紙記載の組合員に対し、平成29年11月1日から30年1月31日までの間に被申立人会社が組合員の集荷残業を減らしたことによって減少した賃金相当額を支払わなければならない。

2 被申立人会社は、本命令書受領から1週間以内に、下記内容の文書を申立人日本労働評議会に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×88センチメートル(新聞紙2項大)の白紙に、楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社東京中央支店及び広島支店の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。

  当社が、平成29年11月1日から平成30年1月31日までの間に組合員の集荷量を減らし、賃金を減額させたことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。

 今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。


 

以上の命令書が、7月23日東京都労働委員会から下されました。

本命令書が下された理由は明確です。

命令書を要約すると以下です。

 

命令書の要約

①残業をしても最低賃金以下の時給数百円という賃金しか増加しない追加残業をさせられることに対し、対象を特定して追加集荷残業等を拒否するストライキ闘争は、正当な労働組合活動であること。

②これに対し、ストライキを行なう労評の組合員のみに対し、集荷残業をさせないという会社の対抗措置は労評組合員に対する不利益扱いに当たると共に、組合活動を萎縮させようとすることを企図した組合の運営に対する支配介入にも当たること。この不利益を受けた賃金相当額を支払うよう命令を下したこと。

③ストライキ闘争の範囲を労評組合に確認することなく、全く残業拒否ストライキを行なっていない東京中央支店の労評組合員を含めたトール支店の組合員まで集荷残業をさせないという極端な措置を行ったことには大いに疑問がある。

④ストライキ闘争に対し、多数派組合(トールエクスプレスジャパン労組)が業務改善要請書を交付し、早急に問題を解決するよう要請した事実は認められるが、労働組合の問題意識・活動方針の違いが顕在化した場合、会社は中立保持義務の観点から慎重な対応が求められていた。

 

トールで働く皆さん

本命令書において残業拒否ストライキ闘争は、正当な労働組合活動であると認定しています。

それは、①残業拒否闘争を行なった理由に道理があること、②また対象を特定したその闘争方法にも道理があるということです。

 

集配職労働者の賃金規則は、会社の残業やらせ得で、集荷が早く終ったら追加残業をさせられます。

時給数百円で追加残業をさせられることに、多くの集配労働者はヘキヘキし、不満をもっています。

残業代未払いの裁判闘争の決着が付くまでは時間がかかります。

だからこそ、少なくとも会社が経営努力することを棚に上げ、集配労働者に負担を掛け、追加集荷残業を安易にさせることを止めさせることが必要です。

 

会社は、今回の命令を中央労働委員会に再審査申立ができるが、これほどはっきりとした命令が下されているから、再審査申立をしても無駄です。

今回の東京都労働委員会の不当労働行為申立で明らかになったことは、トールエクスプレスジャパン労組がストライキ闘争を止めさせるよう対処せよと、会社に要請したことです。

トールエクスプレスジャパン労組は、一体誰のための労働組合か!時給数百円しか賃金が増加しない追加残業を集配労働者が毎日させられていることをどう思っているのか。

この点について、今後、トールエクスプレスジャパン労組に対して問いただしていく。

 

労働組合は、労働者のための組織です。

労働者の利益を守るために活動するのに必要だから組合費も労働者は納めるのです。

労評と共に働く者の利益を守り、労働者の生活の未来を切り開いていこう

 

〇連絡先〇

日本労働評議会(労評)

TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194

メールはこちらから

<速報>トールエクスプレスジャパン都労委事件で全面勝利!会社のスト妨害を”不当労働行為”と認定

2019-07-23

本件は トールエクスプレスジャパン((株))で、労評の組合が最低賃金以下の違法な残業を拒否するストライキを行っていたこと対し、会社が対抗措置として業務を取り上げ、賃金を大幅させる不利益取扱いをしたことが「不当労働行為」であると争っていました。

⇒申立時の記事:『トールエクスプレスジャパンで組合活動への差別行為!』

 

本日、東京都労働委員会において、会社の行為は労評組合員に対し、正当な行為であるストライキを行ったことを理由に不利益取り扱いをし、さらに組合活動を萎縮させる支配介入に当たるとして、「不当労働行為」と認定し、救済命令が出されました。

こちらの訴えが全面的に認められた全面勝利の命令です!

命令書の主文は以下の通りです。

なお、東京都労働委員会のホームページでも、命令の概要が公開されています。

 

★追記

昨日、命令交付を受けて行った記者会見の内容が報道されました。

記事⇒「業務を減らして、残業ゼロ」にNG、一体なぜ? 不当労働行為と認定」(弁護士ドットコムニュース)


主 文

 

1 被申立人トールエクスプレスジャパン株式会社は、別紙記載の組合員に対し、平成29年11月1日から30年1月31日までの間に被申立人会社が組合の集荷業務の量を減らしたことによって減少した賃金差額相当額を支払わなければならない。

2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人日本労働評議会に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に、楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社東京中央支店及び同広島支店の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。

 

年 月 日

日本労働評議会

中央執行委員長 殿

トールエクスプレスジャパン株式会社

代表取締役 山本 龍太郎

当社が、平成29年11月1日から平成30年1月31日までの間、貴組合の組合員の集荷残業の量を減らし、賃金を減額させたことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。

今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。

(注:年月日は交付又は掲示した日を記載すること。)

3 被申立人会社は、第1項及び前項を履行したときには、速やかに当委員会に文書で報告をしなければならない。


【プレスリリース】トールエクスプレスジャパン㈱(日本郵便100%孫会社)がストライキに対して不当労働行為を行った事件について、東京都労働委員会が7月23日に命令書交付

2019-07-22

命令書交付 7月23日10時10分 東京都労働委員会(都庁)

記者会見  月23日13時~ 厚生労働記者会

  会見者 弁護士 指宿昭一(本件代理人)

  日本労働評議会本部役員

連絡先:新宿区高田馬場3-13-3-404 日本労働評議会 担当 田中

電話:03-3371-0589    ファックス:03-6908-9194

 

トールエクスプレスジャパン(日本郵便100%孫会社)では、配送終了後帰庫前の運転士や配送終了して帰庫した運転士に、終業時間を超えてから新たに集荷に行かせる等の業務命令を出しているが、その場合の残業代を計算すると、時間単価がわずか数百円という最低賃金法に違反する低賃金である。

この最低賃金法以下の低賃金で残業をさせるという違法な業務命令に対し、労働組合(日本労働評議会トールエクスプレス労働組合)がそのような違法な残業命令は無効であるとして残業を拒否する闘争(ストライキ)を行っていたところ、会社が労評組合員に対してだけ一切の残業をするなという業務命令を発し、定時退社を強要した。これは、「残業代ゼロ」制度を取るトールエクスプレスジャパン株式会社に対して労働組合が行った違法残業拒否闘争(ストライキ)に対抗する目的で会社が行った不当労働行為であり、組合員らの本来の業務を取り上げ、賃金(能率給)を大幅に減額させるという不利益取扱いである。

そのため、労評組合員だけが、それまで行っていた受け持ち区域や受け持ち会社の集荷残業も行えなくなり、組合員らの賃金は最大で月10万円ほど減少した。

本件命令は、このような組合の正当な争議行為を行ったことを理由にして、労評組合員だけを標的に賃金を大幅に減額し、組合活動を停滞させる支配介入、不利益取扱いの不当労働行為であると不当労働行為の救済を申し立てていた事件の東京都労働委員会の命令である。

日本郵便では、顧客を食いものにした利益至上主義、大量の労働者を一斉に雇止めしながら一方で人手不足で現場が混乱するなど、その経営が問題となっている。トールホールディングスの買収で多額の損益を出したことも記憶に新しい。

本件命令でも、日本郵政グループの企業としての在り方が問われることになる。

クリーニング業界の労働問題とは? ②-「名ばかりオーナー店長」の実態が明らかに!-

2019-07-12

以前にもブログで報告をしたように、労評ステージコーポレーションオーナー店長分会は、今年(2019年)1月に結成・公然化・団交申入れをしました。

会社との交渉は現在も継続中、分会の取組みは後日改めてブログでも報告します。

今回は、ステージ社を例にクリーニング店のオーナーという存在がどのような矛盾の中にいるか、簡単に説明します。

ステージ社のオーナー制度

①年中無休、休憩時間も取れない

正月三が日を除き店舗は年中無休とされ、また、1日11時間の営業時間中、休憩を取るために一時閉店をすることも許されないこととされています。

 

②実質最低賃金額以下の報酬

オーナーの収入は手数料と呼ばれ、店の売り上げに一定の料率を掛けて計算されます(なお手取り額はここから販促費・保険料名目で毎月1万円が控除された額になります)が、1年の収入が一定額(年間最低保証額)に達しない場合は、その額が填補されることになっています。

売上額はほとんど立地条件で決まり、ごく一部の店舗を除き、年間最低保証額がそのままオーナーの年収になります。

この額は、全営業時間を完全ワンオペで運営した場合に、最低賃金額で賃金を支払った場合にかかる人件費とほとんど変わらないものです。

しかし、年中無休営業を全てオーナー一人で回すのは無理ですから、オーナーは自分でパートを雇い、その賃金は手数料から出さなければなりません。

しかも、土日祝日や繁忙期に全てワンオペで店を回すのは不可能なので、パートを雇う時間はさらに増えます。

すると結局、オーナーのもとに残る収入は、実質的に最低賃金以下で働いているのと同じ程度にしかならないのです。

①の点とあわさって、オーナー店の受付は休憩なしの長時間労働を強いられます。

トイレに行くこともままならず、食事は、客の切れ目を見計らって慌てて流し込むようなものになります。

忙しい日に食事を取り損ねることも珍しくありません。

ただでさえこのような実態なのに、会社は年間最低保証額の填補すらしばしば怠り、しかも年間最低保証額のさらなる切り下げを一方的に通告してきました。

 

③保証金による契約期間中の束縛

このように、年中無休営業を強いられていることと手数料が低額に抑えられていることとが相まって、オーナーは長時間・無休憩・低報酬の三拍子そろった劣悪な条件のもと働かなければなりません。

体調を崩す人も多いです。しかし、契約期間(3年とされています)中にオーナーをやめると、契約締結時に差し入れさせられる保証金50万円が会社に没収される契約になっています。

このため、オーナーは簡単に辞めることができません。

 

④セールの問題

会社は年4回20パーセント引きセールを行いますが、この間、オーナーは殺到する客をさばく負担が増大する(仕事が忙しくなるだけでなく、パートを雇う経済的負担も増える)のに、それに見合った収入増を得られません。

当然のように値引き分はオーナーも負担させられるからです。

経営上、セールは必要だと会社は言いますが、オーナーは経営主体としてセール期間ややり方、タイミングなどの決定に全く関与できないのに、「個人事業主」として負担だけは負わされることになり、不満は募ります。使途不明の「販促費」が毎月の手数料から天引きされていることも、その不満に拍車を掛けます。

 

⑤クレーム対応の問題

クリーニングはクレーム産業とも呼ばれるほど、顧客の苦情に悩まされる業態です。

ステージ社では、しばしばクレーム対応がオーナーに丸投げされていました。

しかも低価格低品質、事故・不良・納品遅れの頻発する状態が慢性化していたため、クレーム対応の負担は過大なものになります。

さらに、会社は何かと理由を付けて一方的にオーナーに責任を転嫁し、損害賠償まで押し付けていました。

しかし、複数の店舗から集荷して工場で一括して洗う取次店システムにおいて、店舗に損害賠償まで含むクレーム対応の全てを負担させることは本来おかしなことです。

 

オーナー制度の本質

以上を見ると、結局、クリーニング業におけるオーナー制度というものの本質が分かります。

オーナーとは名ばかりで、経営者としての実質はほぼゼロ、実態を見れば直接雇用の労働者と何も変わりません。

そうでありながら、契約上、形式的にオーナーを個人事業主とすることで、従業員の労務管理や店舗管理、顧客対応といった事業の面倒な部分を「オーナー」にアウトソーシングでき、しかも労基法の適用を逃れて搾取を強化できます。

会社から見ればいいことづくめ、オーナーにしてみれば地獄そのものです。

 

店舗労働者に負担を押し付けつつ搾取を強化することによって極端な低価格モデルを成立させ、競争に勝つために編み出されたのがオーナー制度と言っていいでしょう。

90年代にこのシステムを発明したのが、ステージ社の関連企業である、千葉県の(株)ロイヤルクリーニングセンターだと言われています。

そして今、このオーナー制度が全国的に蔓延しつつあり、労評も複数件、相談を受けています。

 

労評はクリーニング業界からの労働相談に対応します!

今回は主にステージ社の「名ばかりオーナー店長」の問題をまとめました。

労評は、オーナーをはじめ、クリーニング店の店舗、工場、配送、事務などの様々な相談に対応してきました。

自分の会社に少しでも疑問を感じたら、もう我慢できないと思ったら、いつでもご相談ください。

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