5月, 2020年

ロイヤルリムジン第6回団体交渉報告

2020-05-24

19日に第6回目の団体交渉が行われました。

議題は前回5回目の継続で、①賃金支払いについて、②慰謝料支払いについて、③事業再開についての主に3点です。

※前回の交渉についてはこちらから

 

不平等、勝手な差別的取り扱いは許されない!労評は徹底して追求します。

 

①賃金支払いについて

労評は、金子社長が労評組合員との雇用関係を認めた以上は、「100%の休業補償」の支払いを求め、もし、できないのなら明確な根拠を示すように求めています。

金子社長は今回も「目黒自動車に転籍してもらえれば平均賃金90%を支給するが、そうでない人は平均賃金60%しか出せない」と言います。

労評から、休業補償は、辞めない人だけ支払えばよいのであり、10数名に30%上乗せすればよいだけ話であり、大した金額では無い。なぜ目黒と同じにしないのかとさらに問いました。

金子社長の回答は「目黒で上げた利益を他の会社に回すと文句が出るから」という回答です。

 

労評からはさらに、雇用調整助成金などで賄えるはずで、ほとんど会社の負担はない。1万5000円の限度枠まで出せはずではないかと問うと社長は「原資が無い」と同じ返答を繰り返します。原資がないという客観的な証拠は何ら示されていませんので、当然納得はできません。

労評は、休業手当(平均賃金の60%以上)ではなく、労評は民法上の「賃金100%」を要求していますが、金子社長は「100%の支払義務はないと考えている」とは言うものの、根拠を示した回答はできていません。

示すことが出来ないのなら、弁護士にきくなり、団交の場に連れてくるなり、それなりの努力をすべきですが、それすらした跡が見えません。

仮に作戦だとしても不誠実です。

今回の団交でその点を厳しく追及し、次回までに必ず根拠を示して回答することを約束しました。

 

②慰謝料のついて

この点について、金子社長は前回と同様に

「結果的に雇用継続しているのだから休業手当を支払うし、組合員に具体的な損害が無い。慰謝料を支払う義務はない」

と回答しました。

この発言そのものが、今回の騒動について、ロイヤルリムジン資本が労働者のことなど一切考えず、ただただ自分たちの都合で行ったことだということを物語っています。

金子社長の発言は、ようするに「結果オーライで具体的な損害が発生していない」と取れる内容です。

しかし、我々があえて慰謝料を求めている理由はこうしたロイヤルリムジン資本の姿勢そのものに原因があるのです。

現に組合員は、突然解雇と言われ、2~3日夜も寝られなかった人も一人ではありません。

ロイヤルリムジン資本が「解雇する」という発言をし、退職合意書にサインを迫った結果として、このような精神的な負担がすでに発生しているのです。

このことは後でなくすことは出来ません。

精神損害は発生しているのですからそれに対する慰謝料ということです。

 

さらに前回の団交で明らかになったところでは、ロイヤルリムジン資本は「再雇用の約束する」と書かれた「合意書」を先にサインさせ、回収した後に、もう一枚合意書を出してきて、次は「再雇用を約束する」という文言を削った「合意書」に再度署名させたということです。こうなると、再雇用をすると騙して合意書を書かせたと言えます。

 

ロイヤルリムジン資本が自らの誤りを認めて真摯に反省して謝罪をするならまだしも、うやむやにする以上は労評は引き下がりません。

次回までに、金子社長が、慰謝料を支払う義務が無いというならば、根拠を示して説明することを約束させました。

 

③事業再開

(1) Uberのハイヤーの再開

ロイヤルリムジン東京でのUberのハイヤー事業の再開については労評はできる範囲からでも再開をすることを求めています。

現にタクシーについては、目黒自動車で少ない台数ながらも再開をしているのですから、やれる範囲での再開を真剣に考えることを求めています。

金子社長は、なぜかロイヤルリムジン東京でのタクシー事業再開とUberによるハイヤー事業の再開をセットでないとダメだとこだわりますが、論理的な根拠は示していません。

労評としても、グループ各社での一日も早い事業再開を願っています。

そういう観点からして。固定費は車両を動かさなくても発生するのですから、発想を転換しなければならないどうやれば再開できるかを念頭に判断する必要があると考えます。

 

(2) 一二三交通での再開

一二三交通においても同様です。

前回の団交で社長は事業計画書を出すことを約束しましたが、「今回は準備が間に合わなかった」と言い、ここでも「目黒で収益を上げないと、一二三の計画の立てられない。目途は九月位と考えている。目黒で実績が出れば融資も受けられる。」と自論述べます。

さらに、「一二三は夜勤が多い。今は夜勤では稼げない。」と繰り返します。

しかし、日勤で稼げないという根拠は明確に言及しません。

とりわけ、緊急事態宣言解除後の動向を見据えれば、もっと緻密に分析が必要であり、何よりも、一日も早い事業再開に向けて、あらゆる努力をすることが、経営者としての責任であるにもかかわらず、本気度が伝わってきません。

この点についても、上記のUber事業の再開と同様です。労評としては、具体的な事業再開計画を作成し、次回団交で交付するように求めました。

 

次回団交は5月28日13時から行われます

6回の団交を重ね、全体として、金子社長の回答・反論が論理的に破綻しており、自分の感覚だけで主張していることが明らかになってきています。

先に述べたように、労評も一日も早い事業再開を果たしていくことに異論はありません。

しかし、今回の騒動の発端となったロイヤルリムジン資本の自分たちの都合しか考えない姿勢が改まらなければ、根本的な問題解決には繋がりません。

その答え、労評が要求している3点の要求への真摯な回答に現れてくると思います。

我々は、会社を潰そうとしているのでは、金子社長個人を攻撃しているのでもありません。

ロイヤルリムジン資本の真摯が姿勢に改まることと、労働者として、当然要求すべき権利を求めているだけです。

労評は引き続き闘います。

〇連絡先〇  

日本労働評議会(労評)

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ロイヤルリムジン第5回団体交渉報告

2020-05-23

12日、午後2時からロイヤルリムジンの第5回団体交渉が行われました。

前回までの団交で、金子社長はのらりくらいと言い訳をし、自分の言い分を一方的に話すだけの対応を繰り返してきました。

5回目の団交では、社長の言い分があるなら、法的根拠を明確に示して、まずはきちんと議論のテーブルに乗って話し合うように迫り、以下、要求書に沿って、交渉を行いました。

 


要求書

 

2020年5月12日

 

ロイヤルリムジン株式会社

代表者代表取締役 金子 健作 殿

ロイヤルリムジン東京株式会社

代表者代表取締役 遠藤 知良 殿

株式会社一二三交通自動車

代表者代表取締役 金子 健作 殿

株式会社ジャパンプレミアム

代表者代表取締役 堀江 一生 殿

 

東京都新宿区高田馬場3-13-3-404

日本労働評議会

中央執行委員長  長谷川 清輝 

当組合は、以下の諸点を要求します。第1と第3はこれまでの要求と同じですが、より詳細に要求を説明しています。第2は新しい要求です。

 

第1 賃金全額支払い

 会社は、休業期間中、賃金全額(休業手当)を支払う法的義務があります。以下、詳述します。

1 民法によると賃金全額(100%)の支払い義務があること

  労働基準法26条は、以下のように定めています。

(休業手当)第26条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期中当該労働者に、その平均賃金の 100 分の 60 以上の手当を支払わなければな

らない。

 タクシー事業者に対しては、東京都知事から「協力の要請」(新型インフルエンザ等対策特別措置法24条9項)や施設使用停止等の「要請」(特措法45条2項)が出されたわけではありませんから、休業は、会社の経営判断で行ったものであり、「使用者の責に帰すべき事由による休業」にあたります。よって、会社は、「平均賃金の 100 分の 60 以上の手当」を支払う法的義務を負います。これに違反した場合、罰金30万円以下という罰則の適用もあります(労基法120条1号)。

 更に、民法には、以下の規定があります。

(債務者の危険負担等)第536条

第2項1文 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。

 労働契約の場合、「債権者」とは使用者のことです。使用者の「責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったとき」には、使用者は「反対給付」すなわち賃金の支払を拒むことができないということです。これは、100%の賃金を支払わなければならないという意味です。ここでいう「賃金」は、「平均賃金」(労働基準法12条1項)ではなく、賃金そのものです。歩合給の場合は、1年間(就労期間が1年未満の労働者は、就労期間)の賃金の平均を、支払うべき賃金とすべきです。

労働基準法26条と民法536条2項1文は、ほとんど同じ状況について、前者は使用者に60%以上の平均賃金の支払いを命じ、後者は100%以上の賃金の支払いを命じています。労基法と民法では、2つの相違点があります。労基法26条の「使用者の責に帰すべき事由」は、「使用者側の領域において生じたものといいうる経営上の障害など(地震や台風などの不可抗力は除く)」という意味です。これに対して、民法536条2項本文の「債権者の責めに帰すべき事由」は「故意、過失またはこれと同視すべき事由」という意味です。民法よりも労基法の「事由」の方が広いとされています。

もう一つの違いは、労基法の違反には罰則があるのに対して、民法の方は罰則はないことです。

今回のロイヤルリムジングループの休業は、東京都知事の「協力の要請」等に基づくものではなく、会社の経営判断で行ったものですから、使用者は「反対給付」すなわち賃金100%の支払をする義務があります。

2 不払い分は3年間請求できること

 会社が、労評の賃金100%の支払い要求を拒否し、あくまでも平均賃金の60%しか支払わない場合、その差額は賃金不払いということになります。つまり、労働者が会社に不払賃金についての労働債権を有している状態になります。つまり、労働者が会社に貸し付けをしているような状態です。これについては、年6%の遅延損害金(利息)が付きます。

 どうしても会社が支払わないと言い続けるなら、裁判で請求することになります。これまで、賃金は2年間請求しなければ、時効制度によって消滅していましたが、民法改正の影響を受けて労基法が改正され、2020年4月以降を支払日とする賃金については、3年で時効により消滅することになりました(改正労基法115条)。つまり、2020年4月支払い分以降の、不払賃金については、3年後まで裁判によって請求することができるのです。

 会社が賃金全額を支払わなければ、労評組合員はいつでも裁判で不払賃金を請求できます。また、遅延損害金も増えていきます。これは、会社の社会的信用にも影響する問題です。全額支払いを約束することを求めます。

 

第2 慰謝料支払

  今回の不当解雇、不当解雇を前提とした退職合意書への署名させたことは、労働者に対する不法行為にあたります。労評は、組合員1人当たりにつき、慰謝料として40万円の支払いを求めます。

  その理由は、以下の通りです。

 1 不当解雇

   金子社長は、第1回団体交渉で「解雇はしていない。」と述べましたが、これは事実ではありません。会社は、労働者への説明の中でも、明確に解雇と述べていましたし、退職証明書の中でも「解雇」であることが明記されています。ところが、社長は、団体交渉等で「解雇はしていない。」と述べ、事実を歪曲しています。

会社が、①解雇回避努力を行わず、労働者との協議も行わずに、労働者を不当に一斉解雇したこと、②社長が、解雇をしたという事実を認めず、その撤回もしていないことにより、労働者は多大な精神的損害を受けています。

 2 不当解雇を前提とした退職合意書への署名をさせたこと

会社は、労働者への不当解雇を通告したうえで、労働者にもう会社に残ることはできないという絶望感を与え、更に、事業再開後に再雇用をするという虚偽の約束をして、退職合意書に署名をさせました。また、一部の労働者に対しては、再雇用を約束する「退職合意書」に署名をさせています。そして、再雇用を約束して解雇した場合には、失業保険の受給ができないという指摘を受けて、「再雇用は約束していない。」と言い始めました。

   このような経緯で、労働者の多くは、不本意ながら、真意に基づかずに退職合意書に署名をせざるを得なかったのであり、退職合意書への署名によって多大な精神的損害を受けています。

   また、解雇を争っていない労働者についても、本来、受け取れるはずの解雇予告手当が受け取れなくなるという損害も受けています。

 

第3 事業の再開

当労働組合(以下、労評という。)は、ロイヤルリムジン東京株式会社、一二三自動車交通株式会社、ジャパンプレミアム株式会社の事業再開を要求します。

現在、コロナ禍による非常事態宣言により外出自粛状況が続いており、人の流れが著しく減少していますが、そのような状況においても、タクシー・ハイヤー会社の多くは減車を行なって半数ずつを交代で営業させる等の工夫をしたうえで、雇用調整助成金の給付手続きを行い、労働者に休業手当を支払いながら営業活動を継続しております。

ところが貴社は、他のタクシー・ハイヤー会社が当然のように行っている営業努力を全くせず、しかも、労働者への事前の説明もないまま、従業員を一斉に解雇し、全ての関連会社で事業を休止するという、極めて乱暴な方法で事業の休止を一方的に決定し、実行しました。

貴社が団体交渉で労評に説明したところによると、「目黒自動車交通株式会社以外は営業しても赤字になる。」、「目黒は大和グループ傘下で、グループの無線も使えるので営業すれば利益が期待できるが、他の会社では、大手の傘下ではなく、その無線も使えないから赤字になるだけだ。」との説明でした。

しかし、一二三交通の労評組合員が、コロナ禍により貴社が一斉休業を決定・実行した直前まで、現実に、高い営業収益を上げ利益を出して事実を指摘すると、社長は前回団体交渉の中で、「目黒自動車交通の次に営業を再開出来るのは一二三交通かもしれない。」との発言をしました。そこで、労評は、一二三交通の営業再開について、貴社も利益を挙げる可能性を認めているものと判断し、一二三交通の営業再開について、労評と具体的な検討を行うことを要求します。

また、ロイヤルリムジン東京株式会社、ジャパンプレミアム株式会社では、配車アプリUberを使用したハイヤー業務を行なっており、高い収益が挙げられる可能性があります。そこで、ロイヤルリムジン東京株式会社、ジャパンプレミアム株式会社の配車アプリUberを使用したハイヤー業務の再開についても、労評と具体的な検討を行うことを要求します。

 

第4 その他

 

以上


 

憤る労評組合員、社長は条件付きで休業補償を「平均賃金の90%」を支払うと発言

 

社長は、例によって、曖昧な回答で逃げようとしますが、それでは。労評組合員の怒りは当然収まりません。

口々に、気迫を込めて社長に、根拠をもって誠実に回答するように迫りました。

 

最終的に、金子社長からは今回の団交で以下の点の回答がありました。

回答が不十分な箇所については、次回までに必ず、回答をすることを約束しました。

 

① 休業手当について、基本的に今までの主張である「平均賃金の60%」と主張しながらも、雇用調整助成金の上限が上がればという条件付きながら目黒自動車交通の事業再開に参加する労働者には「平均賃金の90%」を支払うと言い出しました。

今まで、頑として譲らなかった「平均賃金の60%」の主張に風穴を開けることができました。

 

もちろん、全組合員に賃金100%を支払えという労評の要求とはまだかけ離れています。

次回の第6回団交までに誠実に検討し、根拠理由を含め団交で回答することを約束させました。

 

② 慰謝料請求については、会社の「解雇」を巡るやり方があまりにもいい加減であり、従業員に多大な混乱を招いたことは明らかです。

慰謝料が発生することを説明し、慰謝料請求も行うこと告げました。

社長は、第6回団交までに検討を行い、団交で資本が回答することを約束させました。

 

③ また、一二三交通のタクシー事業再開、ロイヤルリムジン東京とジャパンプレミアムでのUberハイヤー業務の事業再開を検討することを追及し、非常事態宣言解除後まで含めて検討した3社の事業計画書を次回団体交渉で提出することを約束させました。

 

次回団交は19日。労評はロイヤルリムジン資本との闘いを続けます。

一部報道では、ロイヤルリムジングループは目黒自動車で事業再開をし、今回の騒動は終わったかのように報じられています。

しかし、労評はまだ何も解決したとは思っていません。

今回の要求書で述べているように、「解雇なんてしていない」と”言い訳”をし、雇用関係の継続を認めている以上は、労働者の生活を保障することは、経営者として当たり前のことです。

新型コロナウイルス感染拡大を、勝手に「天災だ」などと言って、何の努力もしないことは許されません。

企業としての社会的公共性を果たさせるため、休業補償は100%支給を求めます。

 

また、いくら”言い訳”をしたとしても、多くの労働者がロイヤルリムジン資本の「解雇します」という言葉に大きく混乱し、生活設計、人生設計を狂わされたことは紛れもない事実です。

金子社長は謝罪はしないと突っ張っていますが、そういう態度を取るのであれば、労評は、混乱を招いたことに対し、慰謝料を請求します。

労評が4回目の団交でも求めたように、ロイヤルリムジン資本は労働者に対し、頭を下げて真摯に謝罪し、再び結集してもらえるように、筋を通すべきです。

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【新型コロナ】労評に寄せられた労働相談Q&Aシリーズ Vol.1

2020-05-23

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、労働者の生活は大きな打撃を受けています。

労評でも相談ホットラインを開設し、相談を受け付けていますが、タクシー関係の労働者などを中心に多くの相談が寄せられています。

労評に寄せられ相談事例と、対応方法をQ&A方式で紹介していきます。

同じような状態で、対応に困っている場合の参考にしていただき、また、会社との交渉など、具体的な対応が必要になってくる場合は、ぜひ労評にご連絡ください。

 

ケース① 新型コロナウイルスに感染してしまった場合は仕事はどうなる?賃金は貰えるのか?

相談事例

もしも、自分が新型コロナウイルス感染症に罹患してしまった場合、会社から賃金をもらうことはできるのでしょうか?仮に賃金が貰えない場合、補償制度などはあるのでしょうか?

また、家族が感染し自分が濃厚接触者となった場合もどうなるのか教えてください。

 

<解決方法・対応例>

「会社に賃金支払いを求めることは難しい。ただし、就業規則をよく確認しましょう。」

「労災申請できるケース、傷病手当金を受け取れる可能性もあります。」

まず、「業務上」感染したことが強く疑われる場合は、労災申請できる可能性があります。労災が認められれば、療養費、休業補償を受けることができます。但し、労災は申請してから認定されるまで時間がかかるので、健康保険の傷病手当金の受給手続きをしましょう。

会社の「業務上」感染したかどうかがはっきりしない場合は、会社の責任ではないので、賃金支払いや、休業補償を求めることは法的には難しいと思われます。ただし、会社の就業規則で病気による休職の規定がある場合もあるので、確認する必要があります。就業規則に私傷病の場合の休職規定がない場合には、会社が休業補償や賃金を支払う法的義務があるとは言えませんが、(今回の新型コロナウイルス感染症については、労働者にも責任があるとも言い切れないので、)労働組合が間に入って、会社と休業中の賃金補償の支給について交渉することが可能です。

また、4日以上連続して業務に従事できなかった場合には、健康保険の傷病手当金を受給することができます。

家族が感染し自分が濃厚接触者となった場合は、労働者自身が感染したわけではないので就業制限は課されません。したがって、会社が業務命令として自宅待機を命じる場合には、使用者の責任で就労させないという命令をしたと言えるので、給料の全額が保証されます。

 

ケース② 自主的に休業した場合はどうなるか?

相談事例

自分には、呼吸器系の持病があり、もし新型コロナウイルス感染症に罹患したら生命の危険があるから十分注意するようにとかかりつけの医師からも言われています。そのため、テレワークをしたいと上司に相談しましたが、「あなたの仕事はテレワークではできないから、いつも通り会社に来るように」と言われ、断られました。それでも感染するのが怖く、仕方がないので自主的に休んでいる状態なのですが、どうすればよいでしょうか。

 

<解決方法・対応例>

「いきなり解雇はされません。会社に感染リスクをはっきり伝えて対応を求めましょう。」

労働契約法5条で、使用者には、労働者の健康等について、安全配慮義務があることが定められています。今回の相談にあるように持病がある場合などで、労働者から要望があれば、会社は、労働者の安全に配慮するように努めなければなりません。

会社の取るべき対応のなかには、テレワークや、時差出勤を認めることも当然含まれます。

また、今回のように、労働者が要望しているのに会社が出勤を命じている場合に、労働者が従わずに自主的に欠勤しても、それを理由に解雇や懲戒処分をすることはできません。安全配慮義務に違反する出勤命令に対して労働者がそれを拒否しても、それは処分の対象とはならないと考えられます。

個人で会社と交渉をすることもできますが、労働組合に加入し、会社との団体交渉を通じて、解決を目指すことができます。

 

ケース③ 新型コロナウイルス感染拡大防止を理由にシフトを減らされたが補償はないのか?

相談事例

シフト勤務で働いていますが、緊急事態宣言発令によって職場が行政から営業自粛要請を受けて、休業に入っています。私は休業補償してくれと会社に相談しましたが、「シフト勤務の人は、シフトが入っていないのだから補償は受けられないことになっているから」と言われ、断られてしまいました。このままの状態が続くと生活ができなくなってしまいます。どうすればよいでしょうか。

 

<解決方法・対応例>

「シフトを減らされた分の賃金支払いを求めることが出来ます。」

会社が休業に入った場合と同様に、減らされたシフト分の賃金全額の支払いを求めることができます。

労評では実際に上記の相談事例について、会社と交渉を開始しています。

参考:ホテル清掃請負会社CーTEⅭ株式会社との交渉を開始

 

ケース④ 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、「解雇する」と言われらどうすればいいか?どんな補償があるか?

相談事例

会社から「新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、売り上げが上がらず、会社を閉めざるを得ない。解雇という形を取らせてもらい、いずれまた必ず再開するので、そのときに再雇用します」と言われ、書類にサインを求められ、よく分からないまま署名してしまいました。あとから考えると納得がいかないのですが、もう手遅れなのでしょうか?

 

<解決方法・対応例>

「新型コロナの影響があっても、労働者を簡単に解雇することはできません。撤回を求めて争える可能性があります。」

まず、労働契約法では、使用者は労働者を自由に解雇することはできず、正当事由(客観的合理的理由と社会的相当性)が必要です。正当事由がない解雇は無効です。

「会社の売り上げが上がらず会社を閉める」というような場合は「整理解雇」に当たります。

整理解雇の場合は以下の4つの要件(要素)が満たされないと一方的に労働者を解雇することはできない厳しいルールがあります。

 

① 人員削減の必要性があること

② 解雇を回避するための努力が尽くされていること

③ 解雇される者の選定基準及び選定が合理的であること

④ 事前に使用者が解雇される者へ説明・協議を尽くしていること

 

これらの点について、会社が納得のいく説明をできない限り、解雇は無効です。

確かに、中小零細企業では、新型コロナウイルスの影響を受けて、厳しい経営状況に陥っているところもあると思いますが、それであっても簡単に労働者を解雇することは許されません。

突然言われた解雇で戸惑うことが多いと思いますが、納得がいかない、合理的な説明がない場合は労働組合に加盟して、会社と交渉をすることができます。

この場合、一度書類にサインをしてしまっても、本人の納得した意志でない場合は、撤回を求めて争うことが出来ます。

また、もし仮に上記4つの要件(要素)を満たして使用者が解雇する場合、「労働者に対して30日以上前に告知するか、解雇予告手当を支払う必要がある」と労働基準法20条1項で定められています。これについても会社に請求をすることができます。

 

参考:ロイヤルリムジン株式会社に「解雇撤回」を求め、団体交渉を申し入れ!

 

新型コロナの影響による労働トラブル、諦める前に労評へ相談してください!

労評は、1人からでも加盟することのできる労働組合です。

上記のように、個人で会社と交渉してもなかなか解決できない問題も、労働組合を通して交渉することで解決を目指し、闘っていくことができます。

社内にすでに労働組合があっても何も対応してくれない、また対応に不満がある場合なども、労評に加盟して、交渉を行うことも出来ます。

諦める前にまずはご相談ください!

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ロイヤルリムジン大量解雇問題について、レイバーネットTVに出演

2020-05-21

5月20日、レイバーネットTVに労評組合員と労評弁護団の指宿昭一弁護士が出演し、ロイヤルリムジン解雇問題について、労評のこれまでの闘いの経緯と、現状を話しました。

また、番組内では、ロイヤルリムジン問題に限らず、コロナ禍におけるタクシー業界の労働問題を、指宿弁護士が分かりやすく解説しています。

番組はこちらからご覧にください。

5月20日放送 : コロナで揺れる労働現場〜タクシードライバー・医療従事者(レイバーネットTV)

 

ホテル清掃請負会社CーTEC株式会社との交渉を開始

2020-05-17

たった一本の電話のみで、ホテル清掃請負会社のパート労働者50名全員が、休職を余儀なくされた

この会社の社名はCーTEⅭ(代表取締役社長 谷嘉樹 新宿区岩戸町14)

ホテルのルームクリーニング業務を請け負うアウトソーシング会社です。

去る、4月11日、Ⅽ―TEⅭは、請負先であるホテルインディゴ箱根強羅の清掃に携わるパート労働者に対し、

「新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ホテルが6月末日まで休館するので当事業所も閉鎖する」

と告げました。

Ⅽ―TEⅭでの闘いが始まっています

4月11日の電話の内容に、パート労働者(Uさん)が生活の糧を奪い取る重大な事案を電話一本で済ませるのかと激怒し、労働局と小田原労基署に訴えました。

Ⅽ―TEⅭに対し労働局と小田原労基署は事の重大性から啓発に乗り出しました。

Uさんは同時に労働組合、日本労働評議会(労評)に加盟し、労評もⅭ―TEⅭに対し、雇用調整助成金を申請するよう要求書を提出しました。

これに対し、Ⅽ―TEⅭ側から以下のような回答がありました。

「シフト(出勤日および休日)のない労働者は、雇用調整助成金の対象外、架空偽装の申請はできない」

耳を疑うような実に馬鹿げた回答です。

2月、3月はシフトがあり、そのシフトに基づいて勤務していたのに、何故4月はシフトを作らなかったのかの察しはつきます。

ホテルの休館を予想し、その時は全員休ませるとの判断が3月25日以前にあったのではないかと推測できます。

まさにコロナの影響です。

しかし、Ⅽ―TEⅭは、雇用調整助成金を申請する考えはさらさらありません。

現在ノーワークノーペイ状態なので、給与収入が入らなければ必然的に自分から休職もしくは退職せざるを得ない状態になっています。

Ⅽ―TEⅭの考えは、「ホテルが営業したら、また働きに来てください」なのでしょう。

ご都合主義そのものです。

労評は会社に休業補償を要求します

Ⅽ―TEⅭは、雇用条件確認書(会社控)と(本人控)を作成し社印を押しています。

雇用条件確認書の(5、休日)の欄には

「原則として、シフトで決められた勤務日以外の日を休日とする。なお、毎月のシフトは、前月25日迄に決定する。」

と書かれている。

雇用条件確認書は、会社と労働者の約束である。

電話一本で済ませてはならない。

いきなり休日を通知するならば保障をしなければならない。

労評はこのような横暴で無責任な会社のやり方は決して許さず、闘いを継続します。

 

連絡先 労評神奈川県地区本部 090-5514-7188

ロイヤルリムジン第4回団体交渉報告

2020-05-12

5月6日にロイヤルリムジンとの第4回の団体交渉が行われました。

前回までの交渉の経緯はこちらから

今回の団交に向けて労評がロイヤルリムジン資本に対して要求した内容を以下の通りです。

 

労評の要求内容


要求書

 

                          2020年5月4日

 

ロイヤルリムジン株式会社

代表者代表取締役 金子 健作 様

               東京都新宿区高田馬場3-13-3-404

                     日本労働評議会中央執行委員会

                        委員長 長谷川 清輝

                     

喫緊の要求事項

 事実が明確な事項から要求しますので、これらの事項は団体交渉以前に回答してください。

 

次回団体交渉に向けての出席者の要求

 この間、団体交渉に金子社長しか出席しません。一つは金子社長だけでは掌握していないことも多く、団体交渉の場で答えられないことも多くあります。他の取締役や弁護士が必要な場面もあります。不誠実交渉にならないためにも、必要な人員は出席させて下さい。二つ目には他の取締役は無責任です。経営責任を取り、矢面に立って交渉に臨むべきです。したがって、組合は次回団交に取締役、弁護士の出席を求めます。

 

 上記の要求以外の団体交渉の議題

1.組合員の保証給の支払

 民法130条の規定に基づき、貴社は5名の組合員に対して保証給4月分、5月分を支払う義務がありますので、約束通りお支払いください。また、貴社が主張している休業手当にしても、労働実績が1か月しかない場合には法律を正しく適用して支払う必要があることを通知します。

 

2.組合員の休業手当の支給                               

 組合は休業手当を請求しているのではなく、賃金の全額支給を請求していま

す。あくまで100%の賃金請求することを改めで通知します。もし、貴社が休

業手当を支払うというのであれば、その差額は労働債権として後に請求します。

なお、休業手当の割合はどの企業の労使交渉でも、労基法26条の60%以上と

いう基準に基づき、労使自治のもとで決めています。政府も100%給付をする

場合には40%の全額負担をすることにしました。機械的に60%支給をする

ことはもはや非常識と言える状況にあることを認識すべきと思います。

 

3.雇用調整助成金の活用

 雇用調整助成金の活用をする場合は最高額である8330円まで活用していただきたい。前回の団交で助成金が支給されるまでの間に資金繰りができない場合はいったん支払ったことにして欲しいとの要請がありましたが、協力するかどうかは貴社の誠実な態度如何に関わっていると申し上げます。

 

4 事業再開に対する方針

 事業再開の計画は聞きしましたが、組合としては次のように考えます。

5 O、K組合員の請求

 上記2名の組合員は復職を望んでいません。要求は以下の点です。

 

6 解雇撤回と謝罪の表明

他の労働組合は労使協定書を作成し、一部の報道では問題が解決に向かって

いるように宣伝されていますが、当組合はまだ何も解決していないと思っています。ロイヤルグループを解雇された労働者のほとんどは未だに怒りを抱えながら放置されています。金子社長をはじめとする取締役がすべきことは、記者会見を開いて、解雇は撤回することと不適切な対応をしたことを謝罪することであります。そうすれば事業再開に協力する労働者が再結集することにもなります。

以上


 

団交での議論は平行線

今回も金子社長は、一人で現れました。

前回までの団交で一人では責任ある回答ができないことから他の2人の役員の出席を求めていたのにも無視した不誠実な対応です。

 

要求に対する回答も渋いもの。

一部賃金計算の間違いについては認め、支払うことを約束しましたが、それ以外の項目は議論が平行線です。

金子社長の回答は、「自分では分からない」「持ち帰って確認させてほしい」を連発。

組合員が強く要求している保証給の支払いについては、前回と「同じ60%を支払う」という回答。

社長は「資金がない」と今回も繰り返しますが、「ない」という根拠を示せと要求しても答えません。

さらに労評からは、雇用調整助成金の上限が増額されたならば、労働者の賃金に充てるのかと問うと、「それは分からない」とはぐらかした回答。

事業再開についても社長は「目黒自動車での再開を」と言いますが、組合員の要望である、一二三交通での再開の可能性やUber事業の再開の可能性については、できない根拠は延べません。

労評からは、他のタクシー会社とっているように、全台稼働ではなく、台数を減らしてでも事業再開を目指すなど、具体的な策はないのかとさらに追及しましたが、ただひたすら「目黒自動車では再開できる」というだけです。

金子社長は1台タクシーを稼働させた場合、いくら売り上げが立つのか計算はできないが「たぶん赤字だと思う」から稼働しないということです。

金子社長の主張を我々は鵜呑みにはできません。

金子社長は、自分の観念的な見通しを押し通そうとするだけで、何一つ根拠に基づいた回答は出来ていないのです。

 

実際に、コロナの影響が出ていた4月であっても組合員は、一定の売り上げを上げていたのであり、一方的に「できない」とだけをつげるのはおかしな主張です。

 

労働者の雇用や生活を守るという最低限の経営者としての社会的責任を負うというところからの真摯な回答ではありません。

 

 

労評は金子社長の開き直りを許さず、徹底して闘います

さらに、今回の団交では、今回の一連の大量解雇の問題については、自分の経営判断に謝罪の意思はなく、メディアが先に「解雇」と報道したことが混乱の原因だと言います。

 

「事業停止」といったことを「解雇」と勝手に報じられたから問題が大きくなったと人のせいにしているのです。

 

これは、全く許せません。

 

「解雇」と書かれた退職合意書にサインをさせ、説明会でも「解雇」といい、離職票も出している。

「意図はなかった」といっても労働者に大いに誤解を招くようなやり方をしたこと自体が騒動を大きくし、多くの労働者を路頭に迷わせたことに対する社会的責任については、何の反省もしないというのは、厚顔無恥もいいところです。

 

ロイヤルリムジングループの皆さん、労評に加盟し、一緒に要求しよう!

ロイヤルリムジングループ雇用されていた皆さん。

金子社長は、働く意思のある人には職場を提供すると言っています。

労評は、社長のいう「目黒自動車だけでの事業再開」だけではなく、可能な限り、他の営業所でも再開を目指すことを要求します。

今からでも遅くはありません。

労評に加盟し、一緒に労働者の権利が守られる職場を目指しましょう。

 

〇連絡先〇  

日本労働評議会(労評)

TEL:080-7560-3733

(労働相談専用電話番号)

メールはこちらから

日本労働評議会(労評)中央本部

TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194

 

 

龍生自動車解雇事件・地位確認申立て~新型コロナを原因とするタクシー会社事業停止に基づく全員解雇事件~

2020-05-08

 

東京・国分寺の龍生自動車(株)で新型コロナを原因とするタクシー会社事業停止に基づく全員解雇されたことに対して、本日、労評組合員が地位確認を求める仮処分を申し立てました。

※団体交渉の経緯

【タクシー】龍生自動車の無責任な不当解雇を許さない!

組合員は3年前に労評に加盟し、経営管理に専念しない会社の経営体質の改善を要求してきました。
そのような中で、新型コロナを理由に突然かつ一方的な解雇通知は極めて不当です。
雇用に責任を負う経営者ならば、無責任な解雇はしません。
労評は、このような無責任な解雇を許さず、徹底して闘います。

5・9タクシードライバー・コロナ労働問題緊急ホットラインを行います

2020-05-07

 

解雇・退職強要された
ロイヤルリムジングループの運転手のみなさん

 

保障給の支払いを「凍結」された
日本交通の運転手のみなさん

 

すべてのタクシー運転手のみなさん

 

休業中の賃金(保障給含む)不払・減額、解雇等
何でも相談を受け付けます!

 

ホットライン開催の目的

東京に本社を置く「ロイヤルリムジン株式会社」が、グループ企業の事業を休止し全社員600名を一斉に退職させると発表したことが、コロナ禍による労働者の解雇として衝撃をもって受け止められています。

同社の金子健作社長は、解雇した労働者に「運行を続けると、皆さんの平均賃金が著しく低下する。

一日も早く退職することで、平均賃金が大きく下がる前に失業給付を受けて欲しい。」と説明していました。

しかし、会社は解雇通告をしておきながら、解雇予告手当を支払いたくないために、「『退職同意書』に署名しないと離職票を出さない。」と労働者の困窮に付け込み、労働者の真意に基づかずに「退職同意書」を集めました。

現時点では、会社は労働者の抗議に屈し、「退職同意書の撤回」を認めると言っていますが、それは、マスコミに大きく報道されたことにより自分の真意が伝わらなかったからだと責任を転嫁しています。

雇用を維持する努力を一切せず、労働者には事前に話し合いもせず、朝出勤したらいきなり「明日から事業を休止することにしたから来なくてよい。」というのは「解雇」以外の何物でもありません。

ロイヤルリムジングループ各社は、企業としての社会的公共性を放棄し、休業手当の手続きによって雇用を維持するという努力を全くせずに、雇用保険という税金で労働者の賃金を補填させればよいという、極めて無責任な企業です。

代表者は企業経営をする資格がありません。

日本労働評議会は、当組合に加盟したロイヤルリムジングループの労働者と共に、ロイヤルリムジングループ各社に対し、労働者の権利を守るため、休業手当として賃金全額を要求して闘っています。

この賃金100%という要求は、コロナ禍における雇用調整助成金の支給金額からいっても決して不可能な金額ではありません。

コロナ禍による営業収入の減少は、ロイヤルリムジンだけではなく、他のタクシー・ハイヤー各社においても「賃金減少による深刻な生活不安」と「感染の危険にさらされる不安」を招いています。

日本交通の新人ドライバーからは、「1年間、支払いが約束されていた保障給が、会社により勝手に『無期限の凍結』とされ、困っています。約束が違うし、生活ができません。」という相談が入っています。

また、龍生自動車では、事業の停止を理由に労働者が全員解雇されました。

日本労働評議会では、広くタクシー業界全体で働く労働者の方からの、コロナ禍における急激な賃金減少、その他労働条件の悪化、労働環境の保全についてご相談を受け付けます。

コロナ禍における緊急労働相談は、今後、ロイヤルリムジンのように解雇問題としてあらわれてくることが予測されます。

5/2・5/3「新型コロナ労働・生活総合ホットライン」に参加します

2020-05-01

明日、明後日に開催される「新型コロナ労働・生活総合相談ホットライン」に労評も参加します。

 

労評は、タクシー、クリーニング、産業廃棄物、製造業の相談に対応します。

もちろん、他業種にも対応します。

電話番号:03-3371-0589

労評が担当する受付時間:13時~17時まで

ご相談お待ちしております。

 


◆ホットライン概要
・日時:5月2日(土)13時〜20時、5月3日(日)13時〜20時
・対象:全国の労働・生活相談を抱えている方。学生や外国人労働者の方も対応可能。
※通話無料、相談無料、秘密厳守

https://note.com/sguion/n/nff82d564f867?fbclid=IwAR14OCL6I6mSQSonTkrW8Q3qyQrnXtRNt-7h-JuskIJOwn7kM0pBKXnhfVE

◆共催団体
さっぽろ青年ユニオン/仙台けやきユニオン/みやぎ青年ユニオン/日本労働評議会/首都圏青年ユニオン/全国一般東京東部労働組合/東ゼン労組/総合サポートユニオン/首都圏学生ユニオン/ブラックバイトユニオン/ POSSE外国人労働サポートセンター/名古屋ふれあいユニオン/大阪全労協/連合福岡ユニオン/反貧困みやぎネットワーク/反貧困ネットワーク埼玉/反貧困ネットワークあいち/外国人労働者弁護団など

◆相談ダイヤル
○代表:0120-333-774
※回線の混雑が予想されます。各地方のダイヤルや生活相談専用ダイヤル、業種・職種別の相談窓口もご利用ください。

ロイヤルリムジン第3回団体交渉報告

2020-05-01

ロイヤルリムジンに対する労評の要求内容

(団体交渉が行われた目黒交通自動車株式会社)

 

3回目の団体交渉で、労評がロイヤルリムジン資本に対して要求した内容は以下の通りです

前回までの交渉の内容はこちらから

 


要求書

 

2020年4月29日

 

ロイヤルリムジン株式会社

代表者代表取締役 金子 健作 殿

 

日本労働評議会中央執行委員会

委員長 長谷川清輝

 

1、組合員の賃金及び休業補償

1)保証給の支払い

保証給の支払いは4名の組合員については40万円、1名の組合員が35万円を4月、5月分について約束通り支給していただきたい。また、A組合員は祝い金が支給されていないので、早急に支給していただきたい。

 

2)休業手当の支給

一二三交通の組合員については、4月10日まではシフトに基づきそれぞれ勤務していましたが、4月10日以降は貴社の一方的な事業所閉鎖により勤務ができなくなりましたので、100%の賃金保障をしていただきたいと思います。

 

3)雇用調整助成金の活用

政府は、助成金の枠組みをさらに緩和して、100%給付方針を打ち出しています。法的に見ても労働者は100%の賃金支払いを請求できます。このことを踏まえて、休業手当は100%の支給を求めます。

 

2、経営状況の精査

先回決算書を開示してもらいましたが、この決算書の信ぴょう性を検証するために貴社からの説明、文書提出を求めます。具体的には次の点を要求します。

 

・親会社であるロイヤルリムジンの決算書の提出を求める。

・グループ全体の連結決算書の提出を求める。

 

3、事業再開に対する方針

 貴社の説明によると、目黒交通自動車で30台を稼働して事業を再開するということです。当組合では次のように検討しました。

 ロイヤルリムジンのハイヤー乗務をしていた組合員及びジャパンプレミアムの組合員はこれまで通りUberを利用したハイヤー事業の再開を望みます。この可能性については、口頭で説明をします。それがすぐに難しいのであれば目黒自動車交通のタクシー業務を検討します。

 一二三交通の組合員は年齢も高齢であり、目黒まで通勤するのは困難であり、一二三交通の事業再開を望みます。聞き及んでいる範囲では、一二三交通の他労働組合の10人ほどが働き続ける意向を持っているとのことですから、一二三交通の事業再開は可能であると思います。

 

4、内定取り消しの損害賠償

 大阪在住のB組合員は2月に内定をもらい、4月4日にロイヤルリムジン東京の事務所に内覧に訪れ、東京に行く準備をしていたところ4月8日に内定取消の連絡を受けました。すでに前の会社を辞めて就労の準備をしていて、銀座の事務所に行って挨拶をした時にも何も言われず、その4日後に内定取消しをされて、人生設計が大幅に狂ってしまった。その補償をどうするのか、見解を出してほしい。


 

これらの要求に対して、団交の席で金子社長からは次のように回答がありました。

 

矛盾だらけの呆れた社長の回答

休業補償については、社長は労基法の規定にそって直近3か月の平均賃金を基礎に計算して6割の支給と主張。

労評はそれでは、もともと約束していた保証給の支払いと話が違うため、あくまでも保証給の金額を基礎に計算するように求めました。

金子社長は、「労基署に聞いた」「社労士に聞いた」「他の労組から情報をもらった」など色々な言い訳を述べ、この点については平行線で結論には至っていません。

金子社長は、「原資がない」と言いながらも6割なら支払えるが、10割は支払えない根拠は何ら示しません。

 

労評は5人の保証給を100%、4月分、5月分支払えという要求を掲げて交渉し続けることになります。

残りの組合員(一二三交通の組合員)は100%の休業手当を支払うことを要求して交渉が続きます。

組合員のうち4月5月6月が保証給とされている組合員については保証給を資本側が支払う義務があることは、民法上の規定からも法的根拠のあること(民法130条)なので、コロナ問題があるにせよ請求する方針です。

 

休業補償60%では1,2,3月の平均賃金から算出するわけですから、実質的に通常の賃金の半分に満たない金額になります。

情報によると同じタクシー業界の他社では、御用組合のでさえ、75%の休業手当を要求しているわけですから、60%は話になりません。

 

なお、念のためですが、労評が100%要求しているのは民法上の規定に基づいて賃金全額支払いを請求しているのであり、休業手当を100%支払えというものではありません。

 

事業再開については、目黒自動車交通で32台の車両で5月16日に操業を開始する予定とのことです。

それまでに人員を確保したいと述べています。

この点についてもどのような形で再開し、また乗務を希望する労働者をどのような条件で働かせるのか、会社との協議は継続です。

 

内定取り消しの件もまったく無責任なやり方で許せませんが、この点は事実確認をするという回答で次回以降の継続の交渉議題となります。

 

ロイヤルリムジンとの争議は継続している!

金子社長は解雇問題は解決し、事業再開の方向で今回の一連の争議はあたかも終了したかのように考えているのかもしれませんが、とんでもないことです。

 

金子社長は

「不可抗力で事業が停止してしまった。コロナウイルスの影響で売り上げが減ってしまったことは天災のようなもので、債権者もいずれ分かってもらえると信じている」

などと言いました。

不可抗力だというならば、真摯に謝罪の言葉を述べるべきですが、一言もありません。

まだ社会的責任を取っていないし、自分のやってきたこと(企業としての社会的公共性に反した解雇)に対して謝罪もしていない。

会社に団交を申し入れた一部組合員が解雇撤回をされただけです。

記者会見を開いて全従業員に対して謝罪と解雇撤回をすべきである。

 

これから事業再開をするうえで労使の協力は欠かせないが、約束した保証給への支払いについても配慮しようとしません。

休業手当の金額も労働者の生活に配慮しない。

政府も100%の休業補償を推奨し、企業もできるだけ休業補償をしようとしている。

法律通り平均賃金の60%としか言わない会社の態度で、事業再開に協力を得られるわけがない。

労評は、今回要求書で求めた内容が最低条件であり、これらが認めない以上、争議は終息しないと考えます。

 

次回の団体交渉は、5月6日13時から目黒自動車交通で行われます。

 

労評に加入して、雇用継続を要求しよう!

ロイヤルリムジンリムジングループで働く皆さん。

今回までの交渉で組合員で、雇用継続を求める人については、金子社長は雇用関係を認めています。

納得がいかず解雇された方諦めずに労評にご相談ください。

また、労評は、資本が雇用関係を認めるならば、労働者が安心して、納得して働くことのできる条件が整うまで、決して途中で要求は下げません。

今回要求している、休業補償など、企業、経営者としての最低限の責任を果たさせ、ロイヤルリムジンを労働者が働きやすい会社へと生まれ変わらせましょう。

 

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