クリーニング業界の労働問題とは? -ロイヤルネットワーク分会の取り組み事例-

2019-03-15

労評のクリーニング業界における取り組み

労評のクリーニング業界における取り組みは、2014年、福島県のロイヤルネットワーク(店舗名:うさちゃんクリーニング)の元店員の残業代未払い等を取り戻す闘いから始まりました。

2016年に茨城のロイヤルネットワーク現役正社員の組合結成と、千葉県のグローバルにおける組合結成を経て、本格的にスタートしました。

現在では、クリーニング業界全体の改善に向けた産業別労働組合として「日本労働評議会生活衛生クリーニング労働組合」を結成して取り組んでいます。

今年に入って千葉県のステージコーポレーション(店舗名:ステージ21、ドリーム)でも新しく労働組合を結成しました。

クリーニング業界の問題の構造

クリーニング業界は、どこの会社に行っても労働基準法をはじめ数多くの法律違反があり、低賃金です。

クレーム対応はマネージャーや上司がやらずに現場で働くパートの店員に押し付けるなどの責任転嫁も横行しており、こき使われるのが当たり前の“ブラック業界”です。

会社は好き勝手やれるで、一方で、労働者は雇用形態に関わらず無権利状態におかれています。

クリーニングで働く人々にとって、会社への不満や問題意識は強く、それは働いている店舗や工場を問わず、会社すらも問わず、クリーニング業界で働く人たち全員で一致しているのではないでしょうか。
「パートだから、権利が守られなくて賃金が安いのはどこも一緒よね」

「旦那の稼ぎが家計の支えだから、私が働いて少し足しになればそれでいいわ」

などと自分の苦しさをごまかさないと仕事を続けていけないような過酷な労働環境が、現在のクリーニング業界ではないでしょうか。

そして、会社からの不当な指示をハッキリと断ろうと思ったら、その手段は唯一、会社を辞めることしか見当たらないのが実情だと思います。

では、なぜ問題が改善されて行かないのか。働く者の権利が踏みにじられるのか。

みんな強い不満を共通して持っているのに解消されて行かないのか。

その理由は、クリーニングの会社のほとんど全てに労働組合がないからです。

労働組合は、働く者の団結の組織であり、この団結した力があって初めて会社と対等に交渉し、賃金や残業代などの労働条件や、クレームなど業務に関わる問題を改善する事が出来ます。

労評は、会社が好き勝手でき、働く者が無権利な現状を改善したいと思っています。
お客さんの衣服や布団などを実際にクリーニングし、お客さんの「衣」を支えているのは、現場で働くクリーニング労働者です。

クリーニング労働者が働かなければ、どのクリーニング会社だって経営を維持できません。

クリーニング業界を支えているクリーニング労働者の権利が踏みにじられ、労働者が退職に追い込まれるというのは道理の通らないことです。

労評は、労働基準法などで定められた働く者としての権利が守られ、低賃金も会社と交渉して是正でき、業務上の問題点も改善してお客さん第一のクリーニングを実現して、クリーニングで働く人が自分の仕事に自信を持てる職場に改善したいと思っています。

実際の問題改善の具体事例 

実際に、ロイヤルネットワークでは、労働組合を結成したことで様々な問題改善を実現してきました。以下にその一部を抜粋します。

・残業代の未払い

早番と遅番の店員のシフトがかぶる時間帯(通称:ダブり時間)の残業代は、その日の売上が○○円以上でないと、残業代が支給されなかった。

(労働基準法違反。売上に関わらず、働いた時間分の残業代は支給しなくてはならない)

→ダブり時間分の残業代を取り戻した。ダブり時間制は廃止された

・休憩時間がきちんととれない

1日通し勤務でも10分しか休めない時もあった。

出社してすぐ、もしくは仕事終わりに休憩時間を取らされ、何のための休憩時間か分からないような場合もあった。

(法律上:6時間以上働く場合は45分以上、8時間以上働く場合は60分以上の休憩を業務の途中で取らせなくてはいけない)

→法律に則って休憩を取れるようになった。

・有給休暇

パートへ有給休暇が付与されることが周知されておらず、誰も有給を取っていなかった。

(法律上:正社員もパートも、半年働けば有給休暇がつく)

→有給休暇の付与日数や取得方法が会社から通知され、社員もパートも有給休暇を使えるようになった

…ただし、会社は現場の人手不足を解決しないため、実体は中々有給休暇が取れない状況が続いています

・お客さんのYシャツの弁償代を自腹切らされた

→自腹分を取り戻した(弁償代のレシート等の証拠必要)

・繁忙期のセール乱発の是正

繁忙期であっても会社がセールを乱発するため、なおさらそのセール日にお客さんが集中して、結果、工場で物量を捌ききれずクリーニングの品質が低下していた。

これはお客さんからの信頼を損ね、また、労働者を疲弊させて退職の原因ともなり人手不足をなおさら加速させると組合から抗議した。

→組合員の所属する工場・店舗では、セールが一部廃止され一定是正された

 また、人手不足への対策として、一部の店舗では定休日も設けられた

こういった問題点はロイヤルネットワークに限った話ではありません。

多くのクリーニング店で見受けられる問題です。そのため、労働組合を結成すれば、他のクリーニング会社でもロイヤルネットワークと同じように労働条件や職場環境を改善することができるでしょう。

労働組合をつくり会社と対等に交渉できる土台をつくれば、会社の好き勝手に対して労働者が無権利状態の現状を変えて行く事が出来ます。

労評は、同じ働く者として、クリーニングで働く人々の団結を支援します。

クリーニング会社で働きみなさん、まずはご相談下さい。

相談は、無料・秘密厳守で行っております。

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