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【太陽自動車分会】第1回団体交渉報告 -資本を圧倒!-
7月29日、労評太陽自動車分会の第一回団交がありましたので、状況を報告します。
労評側出席者は、総勢15名(うち分会員は8名)、対する資本側は常務を筆頭に本部長と次長3人(うち2人は新任)の計5名が出席しました。
なお、資本側は当初社長が出席すると言っていましたが、後でこれを翻しました。
社長はHKグループの本拠地である北海道に引っ込んでいるのか、出てきませんでした。
逃げの姿勢で回答を避ける資本
団交の前半は、労評から簡単に要求書の要求(参照:『太陽自動車株式会社(東京・葛飾)で新分会結成!』)について説明し、補足的に見解を述べて、その一部については追及して回答を求めました。
しかし常務は、「今日はまず、要求書の説明を受ける確認でしたので…」、「回答は次回の団交で致します」、「今日は会社として見解を準備できていません」と、頑なに「次回の団交で」とガードを固め、口をつぐんでいました。
たしかに、公然化当日には労評から「第1回団交ではこちらから要求書の説明をする。回答の準備などは良いから、早く設定するように」と言っていました。
しかし、資本側は異動があるので延期させてほしいなどと言って、当初約束した日より2週間も団交を先延ばししています。
つまり、25日間以上も時間があったのです。
また、要求の一つは、就業規則や労使協定の写しを交付するよう求めるだけのものでした。
いくら労評側が「準備不要」と言っていたからといって、何も回答できないというのはおかしな話ですし、就業規則の写しも用意していないというのは、何か後ろ暗い点があって時間稼ぎをしているのではないかと勘繰りたくもなります。
腐敗した資本の体質を厳しく追及!
後半は、なぜ太陽自動車の労働者が労評の分会を立ち上げたのか説明の場としました。
ここで、会社の腐った体質を正そうとする分会執行部の追求が噴出しました。
そもそも分会執行部は、一部の管理職が御用組合と結託してお気に入りの労働者を抱え込んで甘い汁を吸わせたり、情報格差を作りだして優遇したりといった腐敗した企業風土の蔓延、そして何らの経営努力もせずに、成績の低い労働者を退職に追い込もうと出番や勤務時間を減らすといった卑劣な労務管理をする太陽資本のやり口に憤り、労評に相談に来ています。
このような腐敗を示す事例は数えきれないほどあるのです。
追及した点の具体例を二つ、示します。
① 雇止めされかかっていたのを阻止したHさんの件について
(参照:『【太陽自動車分会】公然化から3週間、早くも成果を勝ち取る!』)
会社は、労評が即日職場復帰を求めると「精神障害の恐れがあり、就業禁止規定に触れるので、医師からの診断書を持ってくるまで乗務させられない」と抗弁していました。
また、労評はHさんが乗務できなかった2か月近い期間の賃金全額も請求していますが、会社は「精神障害の疑いが持たれる状態であったのは本当なので、会社に落ち度はなく、支払えない」との見解を示していました。
これに対し分会執行部の面々は、「仮にそれが事実だとしてもなぜ1か月もの間、放置したのか。何か指導したというのなら具体的にいつどうしたのかタイムラインを示せ」「精神障害を疑っておいて、書面で指示を示しもせずに口約束だけで済ますのはおかしい」などと厳しく追及しました。
② 一部管理職が、御用労組も抱き込み、一部の労働者だけに声をかけ、家族含め60名ほどを参加させた一泊二日バーベキュー企画に対する批判
一部の管理職が選択的に労働者に声をかけ「太陽塾」などと称して囲い込むという、会社の風通しの悪い雰囲気そのもののような慣行が横行しています。この件はまさにその一側面の現れと言えます。一側面と言えど、看過できません。
この点にも厳しい批判が集中しました。
資本は追い詰められ、反省の弁
資本への追求・批判はこの二点にとどまるものではありません。ほかにも、数々の激しい追及が噴出し、後列で参加していた分会員も、初めて聞く話に驚き、「そんなことをやっていたのか」「ひどい」などと口々に発していました。
常務は当初は、「それについては次回の団交でお答えする」などと逃げようとしましたが、次々と問題が暴かれ、それらが関連した問題であることから、徐々に回答するよう追い詰められ、最終的には問題があることを認め、反省の弁らしいことも口にせざるを得なくなってきました。
なお、重要な点は、これらの激しい批判と同時に、分会執行部から、「自分たちとしては、まともな会社になってほしいから言ってるんだ」と道理を通そうという姿勢が示されていたことです。
まさに「有理・有利・有節」、労評のモットーを体現する態度でした。
これらの件について、次回団交までに事実調査をし、会社としての責任ある対処をすること、それを団交の場で報告することを確認させました。
第一回団交を総括するなら、前半は会社がひたすらガードを固め閉ざしていた口を、後半の凄まじい追及でこじ開けた、と言えます。
次回団交でも、追及の手を緩めず、太陽資本の腐敗を一掃し、労働組合権力を打ち立て、資本と対等に対峙する労働者の牙城を築くための闘争を貫徹します。
〇連絡先〇
日本労働評議会(労評)
TEL:080-7560-3733
(労働相談専用電話番号)
メールはこちらから
日本労働評議会(労評)中央本部
TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194
【太陽自動車分会】公然化から3週間、早くも成果を勝ち取る!
資本の不当な切り捨てを阻止し、職場復帰を勝ち取る!
7月2日に公然化した労評太陽自動車分会ですが、同29日に予定された第1回団交の前に早くも成果を勝ち取っています。
前回ブログで報告したように、労評太陽自動車分会は、第一の要求として、「労働契約の不利益変更、雇止め、解雇などをおこなわないこと」を掲げ、コロナ禍を口実にした労働者切り捨てを行う太陽自動車資本のやり方を許さない姿勢を鮮明に打ち出しています。
太陽自動車資本は、コロナ禍で収入が減り、銀行から融資を得るために必要だと言って、一部の労働者の勤務シフトを減らし、自主退職に追い込もうとしています。会社は、売り上げが低いから乗務を減らすのだ、労働者の自己責任だと言わんばかりに労働者を切り捨てようとしています。
たしかに、コロナで売り上げが減っているのは事実です。
会社としても対策は必要でしょう。しかし、売上げの低いドライバーがいるというのなら、売上げを上げられるよう、指導すればよいのです。また、労働者を切り捨てるのではない経営の合理化の手段も必ずあるはずです。
そういうことをしないでおいて、まず考えるのが売り上げの少ない乗務員を切り捨てようというのは、経営者としてあまりに怠慢です。
労評太陽分会にも、そういう会社の切り捨て政策の被害者の一人であるHさんが、加入しました。
Hさんは、5月29日深夜に物損事故を起して以降、嘱託契約期間が切れるまでの1ヶ月間、まったく乗務を許されず、収入を断たれ、これからの生活を心配して不眠症になってしまいました。
労評太陽分会は、Hさんの契約更新と、すぐに乗務させることを要求しました。
数日後、会社は「Hさんとは雇用関係がある」ことを明言しましたが、一方で「Hさんの事故後の対応から、精神的な病気が心配されるので、病院に行って診断書をもらって来るまで乗務させられない」と言ってきました。
たしかに、就業規則にある就業禁止規定には「認知症その他就業に障害をきたす恐れがある精神疾患を有する者」とあります。
しかし、同条項には、就業禁止規定に「該当するおそれのある場合は、会社指定医の診断を受けさせることがある」との規定があるのです。
しかし実際には会社は、1か月以上の間、指定医の診断を受けさせたり、医師を紹介したりすることをせず、Hさんを放置しました。
また、Hさんの訴えによれば、事故後、管理職から大声で怒鳴られたり、退職届を出せと言われたりしていたようです。
精神障害の疑いを口実に、Hさんを辞めさせようとしたのではないかと疑われます。
7月27日、労評は「安全運転に必要な認知、予測、捜査、判断等の能力を書くこととなる恐れのある症状を呈していない」との診断書を携えて会社を訪れ、なおも引き延ばそうとする会社に即日復帰を認めさせました。
労評は、会社からHさんの雇用を勝ち取ったのです。
他にも、いくつか成果を上げていますが、これは団交前の大きな勝利的成果として意味があります。
29日の団交に向け、労評太陽自動車分会は大いに意気が上がっています。
次回は団交の結果を報告します。
〇連絡先〇
日本労働評議会(労評)
TEL:080-7560-3733
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太陽自動車株式会社(東京・葛飾)で新分会結成!
(労評分会の結成を労働者に伝えるビラまき)
6月29日、日本労働評議会(労評)太陽自動車分会結成大会が開催されました。
労評は、ロイヤルリムジンの労働者600名一斉解雇とも闘い、労働者の利益のためにタクシー各社で活動しています。
その労評に、太陽自動車で働く仲間が加わり、労評太陽自動車分会を立ち上げました。
そして、7月2日、会社に対して、組合結成を通知し、あわせて、要求書、団交申入書を手渡しました。
労評太陽自動車分会の当面の要求
労評は会社に要求書を提出しました。
一、労働契約の不利益変更、雇止め、解雇などをおこなわないこと。
会社は、コロナ禍で利益が落ちたことを理由に、成績の振るわない乗務員の乗務時間削減、雇止めなどをたくらんでいます。しかし安易な合理化は経営の怠慢です。会社の経営努力、乗務員への指導不足が問題であり、一方的な不利益変更、雇止め、解雇などには絶対に反対します。
二、休業手当ではなく、賃金全額補償をすること。
会社は、コロナ禍での休業補償として70%を出しています。しかし、会社の経営上の理由で休業したのだから、会社は賃金全額の支払いをすべきです(民法536条2項)。他社でも100パーセントの賃金補償をしているところもあります。私たちは、さかのぼって、差額分の支払いを要求します。
三、全労働者に対し、通知を公平におこなうこと。
四、社宅としては家賃が高額すぎるので、減額をおこなうこと。
五、KM無線講習などへの出席者に適正な賃金を支払うこと。
以上の要求項目は、労評分会に集まった仲間で相談して決めました。
労評太陽自動車分会は、民主的に相談して何事も決めます。
太陽自動車、東京太陽の分会員が増えれば、新たな参加者の意見も重んじ、今後の活動方針を決めていきます。
労評の活動原則は、「有理・有利・有節」です。
これは、社会的に道理が通り、労働者の利益が守られ、会社が誠実に対応してくるなら節度を持って対応する、という意味です。
まずは、会社のだらしなく淀んだ体質から変えていかなければなりません。
太陽自動車、東京太陽の新たな歴史が始まる!労評に加入しよう!
新型コロナ感染拡大で顧客が減り、大幅に売上げが下がっています。
会社は、10億円の融資を受け大変な状況なので、「理解と協力」を求めるなどと泣き言を言います。
しかし、会社は「理解と協力」などと言って、ずるがしこく労働者に負担を押し付けようとしているのです。
それどころか、あわよくばコロナを口実に労働者の切り捨てを狙っています。
しかし、問題は、労働者の能力不足ではなく、会社の放漫経営や乗務員への指導不足、つまり経営者の怠慢にあります。
会社のいい加減なやり方を変えさせないと、割を食うのは、私達労働者です。
また、コロナ禍の中、会社は方針をコロコロと変えました。
しかし、通知が全員に公平にいきわたることを怠ったため、乗務員間の情報格差が生まれ、知らない人は損をする状態です。
こういう会社の状態を変えようと、仲間が立ち上がりました。
みなさん、労働者の唯一の力は、団結の力です。
労評分会に入って、納得して働ける会社に変えていきましょう!
〇連絡先〇
日本労働評議会(労評)
TEL:080-7560-3733
(労働相談専用電話番号)
メールはこちらから
日本労働評議会(労評)中央本部
TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194