【労評中央本部所信】 ロイヤルリムジングループ金子代表「タクシー運賃値上げ見送りのお知らせ」の道理ある進歩的方針に拍手
労評中央本部所信
ロイヤルリムジングループ金子代表「タクシー運賃値上げ見送りのお知らせ」の道理ある進歩的方針に拍手
2022年11月14日
ロイヤルリムジングループ金子健作代表から以下の文面が届いた。この内容はロイヤルリムジングループのホームページにも掲載されている。
タクシー運賃値上げ見送りのお知らせ
ロイヤルリムジン株式会社及び株式会社ジャパンプレミアム東京は、この度のタクシー運賃14%値上げに対して反対の意思を表明し、現行の運賃を継続する事と致しましたのでお知らせ致します。コロナによって傷んだ経済が回復していない中で、今回のインフレ率を大幅に超える14%のタクシー運賃値上げは、お客様のご理解を得られるものとは到底思えません。
今回の運賃改定にあたり、燃料高騰に対する対応としてという理由を主にしていますが、近年画期的で低燃費なハイブリット車両が導入され、むしろ燃料費は下がっている状況です。更にこの車両の導入にあたっては、東京都及び国から多額の補助金を頂戴しており、今すぐ運賃に転嫁する理由は全くありません。
むしろ直近の東京においては、繁忙時にタクシーが全く足りない大幅な供給不足を生じている状態で、今回最初に値上げ申請した業界大手の会社では、1台あたり1日6万を越えるようなかつて無い高営収の状態になっております。更に近年拡大する配車アプリ『GO』では、高額な配車手数料をお客様から取る方針も発表しています。
私共は、この物価高に便乗した14%にも及ぶ値上げや、プラットフォーマーによる配車手数料導入に断固として異議を唱え、現行の初乗り運賃420円を維持し、アルファードを中心としたハイグレード車両を使用した、お客様にとってもリーズナブルで親しみやすいタクシーサービスを提供して参ります。
皆様におかれましては、今後もロイヤルリムジン及びジャパンプレミアムへの厚いご支援を、どうぞ宜しくお願い致します。
ロイヤリムジングループ代表 金子 健作
ウクライナ戦争を元凶とし帝国主義間の資源の争奪となっている。結果、狂乱物価は食料品、家畜飼料、輸送費、光熱費をはじめとする公共料金など日常生活のすべてにおいて値上げは多数、枚挙に暇はない。
顧客の側に立たず何の経営努力もせず値上げをするというのは、例えロシアのウクライナ侵略、円安ドル高の二重構造のインフレ要因があるとしてもほぼ便乗値上げに近い。顧客に少しでも価格を寄せる考えなど毛頭ない。一部良心に堪えかねて雀の涙ほどの値下げはあるかもしれないが、概ねは多少なりともこれから先、景気が少し改善、回復したとしても値上げした価格の高止まり、その据え置きとなるであろう。
こうして国民大衆の生活は相対的に貧困化、困窮化していくのである。現代日本資本主義下の経済路線はすでに破綻している。この度の急激なインフレに対して賃金は上昇しない。経済成長が見込める購買力による内需は生まれない。スタグフレーションである。これまで企業は内部留保をしてきたがこれを吐き出してまで賃金を上げ、内需を拡大するというような奇特な法人企業などあるわけがない。
この度の高インフレは、物価値上げという経済面、行き過ぎた投機の横行など円安ドル高という金融面、安全保障上の危機的局面など歴史の歯車は動いた。
それにしてもロイヤルリムジングループ金子代表は企業経営者として進歩的であり良心的である。
価格を抑え安価であること、安心して気持ち良く顧客が乗車すること、この二つを原則としてインフレ便乗をしない、その姿勢は立派である。価格面においてはハイブリット車の使用により燃費を低く抑えむしろ下がっていることを明らかにしている。悪徳な経営者は便乗値上げをした上にさらにハイブリット車使用によって燃費の下がった分も利益に足して企業利益を上げようとするが、このような経営をリムジン社長は論外としている。金子代表は顧客路線を歩み、顧客に寄せた価格の設定や安全走行も遵守するであろう。
労評は金子社長の意志と方針に全面賛同である。この値上げの嵐のなかで経理上、顧客に寄せるところまでやり切れば、ロイヤルリムジングループは多くの顧客から受け入れられ、「乗務員がしっかり働き、しっかり休める、日本のタクシー業界のモデル企業を目指す」という理念は現実のものとなること禁じ得ない。
労評労働組合も自らの労働に矜持を持ち、ロイヤルリムジン社員としての自覚を持ち、金子社長の進める方針に協力し、実現することを愉快にして快く受け入れるものとする。今日の物価高、値上げ高騰にあってロイヤルリムジンの会社方針について、労評労働組合は「会社あっての労働者、労働者あっての会社」の労資合意、労資互恵から、誠心誠意、売上が伸びることに貢献し、またそれが当該労働者の生活向上と会社の経営発展になることを切に願うものである。