【千葉県本】グローバル分会 都労委で基本的勝利!命令書が出されました。
千葉県本のグローバル分会は、有限会社グローバル(千葉県松戸市)との間で組合活動への支配介入などを巡って東京都労働委員会で争ってきました。
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東京都労働委員会での争点は以下の3点です。
⑴ 会社が、組合に対し、組合掲示板の貸与等の便宜供与を認めないことが、支配介入に当たるか否か。
⑵ 平成28年度冬期一時金、29年度夏期一時金及び29年度冬期一時金の支給に当たり、組合員に減額支給したことが、不利益取扱い及び支配介入に当たるか否か。
⑶ 29年6月及び7月の会社のマネージャーや事務員の発言が、支配介入に当たるか否か。
先日、11月6日、東京都労働委員会はグローバル資本による不当労働行為を認定し、会社に対する「命令書」が下されました。
命令書の「主文」は以下の通りです。
主 文
1 被申立人有限会社グローバルは、申立人日本労働評議会の組合員X1に対し、平成28年度冬期一時金、29年度夏期一時金及び29年度冬期一時金について、マイナス査定をなかったものとし、かつ、29年度夏期一時金についての支給額のベースが1か月であったものとして取り扱い、既に支払った額との差額を支払わなければならない。
2 被申立人会社は、申立人組合の組合員X2に対し、28年度冬期一時金及び29年度冬期一時金について、マイナス査定がなかったものとし、かつ、29年度夏期一時金についての支給額のベースが1か月であったものとして取り扱い、既に支払った額との差額を支払わなければならない。
3 被申立人会社は、申立人組合を誹謗中傷し、同組合の組合員に対し、同組合からの脱退を勧奨する等の言動をして、組合の運営に支配介入してはならない。
4 被申立人会社は、申立人組合に対し、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を交付すると共に、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の大きさの白紙に、楷書で明瞭に墨書して、会社内の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。
記
年 月 日
日本労働評議会
中央執行委員長 長谷川 清輝 殿
有限会社グローバル
代表取締役 友野 晃夫
当社が、①貴組合の組合員X1氏及び同X2氏に対して、平成28年度冬期一時金、29年度夏期一時金及び29年度冬期一時金について、減額支給をしたこと。②貴組合を誹謗中傷し、貴組合の組合員に対し、貴組合からの脱退を勧奨する等の言動をしたことは、いずれも東京都労働委員会において、不当労働行為であると認定されました。
今後このようなことを繰り返さないように留意します。
(注:年月日は文書を交付又は掲示した日を記載すること。)
5 被申立人会社は、第1項、第2項及び前項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。
6 その余の申立てを棄却する。
「主文」は以上です。
組合に対して敵対的対応を繰り返し、組合の切り崩しを狙って実行してきた会社の不当性、違法性に鉄槌が下されました。
すでに東京都労働委員会のホームページもこの命令書の概要が掲載されており、社会的にも明らかになっています。
不当労働行為として労評が申立てが事柄のすべてが不当労働行為として認定されたわけではありませんが、労働組合法第7条(不当労働行為)の第1号(不利益取扱い)、第3号(支配介入)違反が認定され、主文の通り会社に命令が出されました。
この命令のもとに、会社が反省し、組合への敵対的対応をやめ、民主的労使関係を築くように求めていきたいところです。
しかし、単純にそれが実現できるわけではありません。
今回の都労委命令を契機に、組合の強化を進め、更に会社を追い詰めていきたいと思います。