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ネギシ・マタハラ解雇事件上告報告集会

3月31日(金)18時30分より弁護士会館1006号室にて、「3・31ネギシ・マタハラ解雇事件上告報告集会」(主催・日本労働評議会東京都本部)を開催します。

報告者:ネギシ事件弁護団 橋本佳代子・加藤桂子・指宿昭一

:上告人Aさん及び日本労働評議会東京都本部

集会主旨:3月6日上告理由書を提出しました。本件は最高裁で均等法9条4項の判断がされれば初めてのケースとなり、妊娠中の労働者に対する解雇という不利益扱いの最たるものについて最高裁の判断を問うものです。また外国人を雇用しておきながら、異文化摩擦が原因の職場でのコミュニケーション不足を外国人労働者のみに帰責することは許されるものではありません。外国人労働者が益々増えるであろう昨今「異文化理解力向上措置義務」についても問うものとしてあります。報告を受け、参加者とこの裁判の意味を確認するとともに、署名運動などの取り組みの端緒にしたいと思います。

■事案の概要

 Aさんは30代の中国人女性。2004年に来日して大学等で日本語を学んだ後、2011年からカバンの製造・卸業の会社で、製造管理や営業サポート等の仕事をしてきました。ところが、社長に妊娠を告げた2か月後、これまで一度も言われたことがない「協調性がない」「社員として適格性がない」という理由で、突然解雇されました。

一審では勝訴。しかし均等法では判断されず 会社控訴へ

会社は一審で均等法9条4項の「妊娠・出産等による解雇ではないこと」を証明せんと原告に対して、数々の誹謗中傷を繰り広げましたが、均等法では判断されず、労働契約法16条での判断で解雇無効となり、Aさんは勝訴判決を得ました。会社はすぐに控訴し、舞台は高等裁判所に移されました。しかし二審では裁判官が、会社の主張を支持し、Aさん敗訴を匂わせ盛んに和解を勧めてきました。和解は有得ないと、最高裁まで争う決意で、Aさんと弁護団は判決を待ちました。

■昨年11月24日 高等裁判所判決―原告敗訴 今年3月6日最高裁へ上告理由書提出

二審では、ほぼ会社の主張を認め、均等法9条4項の判断をせず、そして労働契約法16条での判断としてもあり得ない判断を示し、Aさんに敗訴判決を言い渡したのです。

妊娠や産休・育休の取得を理由とするマタハラ解雇事件において、妊娠等を直接の解雇理由にするケースは稀であり、今回の件のように他の理由を挙げることが大半です。これでは均等法が制定された意味がなく、このような判決を許していては、働く女性が安心して出産し、職場復帰することが益々困難になっていってしまいます。ぜひ取材をお願いします。

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