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本日福音館書店との団体交渉

労評はいろいろな労働相談に取り組んでいますが、企業に労働組合があっても取り組んでもらえないからと相談に来る労働者がいます。企業の労働組合がまったくの御用組合である場合は、解雇や明らかなパワハラや不当な職場配置などの問題であっても取り組まないので、労評のような合同労組に相談することは必然ですが、御用組合ではない労働組合にしても労使関係から生まれるトラブルについて、取扱いが難しいと思う問題は避けて通る傾向があります。労評が扱っている福音館書店の団体交渉もそのような性格の労使紛争です。

福音館書店は企業規模はそれほど大きくありませんが、児童書を取り扱う出版会社としては有名で、子どもの頃に誰もが読んだ著名な絵本や児童書を取り扱っている企業です。そして、労働組合と会社との労使関係も良好と言われ、世間の風潮としてはホワイト企業として通っています。

しかし、どんな企業でも労使間のトラブルはあります。ホワイトという企業は原則的にはないでしょう。現在福音館書店で団体交渉をしているのは、当該の組合員にとってパワーハラスメントにあたる人事政策が行われているとの訴えを受けて交渉しています。詳細は省きますが、当該組合員の決まっていた海外出張を一方的に取り消したり、畑違いの部署へ突然異動命令を出したりすることが、パワハラにあたるという主張をしています。人事に関する公正さ、明朗さが担保されておらず、恣意的人事が行われればそれはパワハラであることから、労働者の人格権をめぐって会社に誤りがあったと主張しています。会社は正当な行為だと主張し、交渉半ばです。このような性格の問題は一般的には労働組合として扱うことは簡単ではありませんが、労働者が誇りを持って仕事に臨みたいと思うのは当然です。労働者は人生の大半の時間を企業内で過ごすわけですから、苦痛を感じながら仕事をすることは耐えがたいです。

今回の福音館書店での交渉はまだ労使双方の主張が闘わされている段階で、結論的なところまで行っていませんが、個々の労働者の訴えの中にも企業体質を問う問題は存在しており、労働組合側から企業秩序を改革する闘いは取り組むべきだと考えています。

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