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シーバイエスの企業体質を問う 会社は誤った降格降給をなぜ撤回しないのか

 

シーバイエスの企業体質を問う

会社は誤った降格降給をなぜ撤回しないのか

 シーバイエスで働く皆さん。また労働者市民の皆さん。私たちは日本労働評議会という労働組合です。一人でも加入できる合同労組です。私たちはシーバイエスで働く皆さんはもとより、多くの労働者市民の皆さんに聞いて欲しいことがあります。一生懸命働く労働者に対して、一部の管理職の好き勝手な査定で賃金を下げることが許されて良いと思いますか。私たちの組合員のKさんは過去パワハラに会い、不当解雇までされ、現在職に戻って働いています。団体交渉で過去のパワハラと不当な賃下げを扱っていますが、人事部長は問題を解決する気がありません。話をすり替えて時間稼ぎだけしています。私たちは団体交渉で話し合っても無理だと思いました。少し長くなりますが、私たちの訴えを読んでいただければ幸いです。

パワハラと賃下げはどのようにされたのか

ことの始まりは8年前に遡ります。Kさんは上司であったO室長(当時課長)から降格降給の査定をされ、賃金が下げられました。それではどうして降格降給の査定がされたのでしょうか。KさんはO室長からひどいパワハラを受けていました。Kさんは金沢営業所から横浜本社に呼び寄せられ、2015年末から2016年初めにかけて、メンテナンス業務を公共交通機関を使って顧客を回るよう指示されました。機材類だけでも20キロ以上の重さになります。通常は車両で顧客回りをするのが標準です。それを背負って電車とバスを乗り継いで歩いて行けと言うのです。あり得ない指示を受けたKさんは無理だと言いますが、O室長は聞く耳を持ちません。そのうち、足ががくがくになり、休日一日寝て休んでも疲れが取れず、そのうち本当に歩けなくなりました。それでもO室長は歩いて顧客を回れとしか言いません。ついに休業せざるを得なくなりました。

O室長の狙いはKさんを辞めさせることにあったのです。KさんはO室長が何人も退職に追い込んできたことを目にしてきましたので、気に入らない社員は音を上げて止めるように仕組んだと思いました。そして、2017年Kさんは不当解雇をされました。

会社はパワハラを認めたが、賃下げは調査不能と逃げた

Kさんはこの不当解雇を裁判で闘い、職場復帰しました。その後私たちの組合に加盟して過去のパワハラと賃下げを団体交渉扱いました。当時の人事部はパワハラを認めて損害賠償を支払いました。当時は弁護士もいたので、労災まで引き起こしたO室長の業務指示は間違いだと認めたのです。私たちはお金の額ではないので、会社がパワハラを認めることが重要と考え、守秘義務はつけずに10万円で決着をしました。(参考に合意書を資料として載せます)

しかし、賃下げのことは解決しませんでした。初めの人事部は降格降給の理由について達成した数字が低いと言いました。目標数字の設定は上司の裁量で決められます。目標に達しないといっても、賃下げする理由にはなりません。加えて、同じ職場の同僚も達成数字は低いのになぜKさんだけが賃下げになるの疑問がありました。それを聞くと、今度は顧客を怒らせたことが理由だと述べてきました。Kさんの顧客対応のミスで二つの会社から出入り禁止となったと言いますが、Kさんの責任ではないので、これはO室長の言いがかりです。

しかし、人事担当はこれ以上調べられないと言います。でもO室長は在籍しているのだから団交に呼んで事実をすり合わせすれば良いと言うと、それはできないと拒否します。そこで実質的に交渉はとん挫しました。

新たな人事部との団体交渉

シーバイエスは人事担当者がころころと変わります。人事部が安定しないことも一つの企業体質を表していると思います。組合は新しい人事部長であるT部長との交渉にあたり、神奈川県労働委員会のあっ旋から始めました。交渉の行き詰まりを公的機関で打開しようとしたのです。しかし、労働委員会の公益委員(弁護士)は労働法の専門ではないので、労働者の賃金を下げる場合(不利益変更する場合)、厳密な判断と丁寧な説明が必要であることを理解しません。Kさんが被った被害を法的に強く認識しないので、あっ旋は不調に終わり、再度の団交の開催となりました。

T部長及びK部長との団交にあたり、O室長の出席を了承しました。T部長は事前にどういう問題を争点に論議するのか組合から提示して欲しいと要請してきましたので、改めてKさんの賃下げ理由が出鱈目であることを事前に主張しました。そして、降格降給の説明もほとんど受けていないことも主張しました。

ここで少し説明しますが、労働者の賃金を下げるという行為は会社が勝手にはできません。不利益変更は本人の同意がなければできないというのは労働契約法の趣旨です。シーバイエスでは就業規則で査定により賃金を下げることができるように定めました。しかし、賃金を下げるためには合理的理由がいることと丁寧に説明して納得してもらう努力をしなければならないのです。シーバイエスはそういう努力はしていませんでした。

O室長出席のもとでの団体交渉

主要な争点は、ホシザキとホテル日航の取引でKさんが顧客に迷惑をかけ、出入り禁止の措置を取られ、会社に損害を与えたというものです。ホシザキはKさんにメンテナンスの仕事を依頼したが、断ってお客さんを怒らせたというのです。

O室長は「Kさんも覚えているだろうけど、顧客に謝りに行ったよね。何千万の取引が中止になるかどうかだったわけだから」と、さも自分が苦労して収拾したかのように述べました。そして会社がKさんの上司とのメールのやり取りを証拠として出してきたのですが、そこには顧客であるホシザキが営業部を通さずに、メンテナンス部のKさんに直接依頼していることを困ったことだと嘆いていることが書かれてあります。Kさんがホシザキの担当に「すいませんが、営業を通していただけませんか」と対応したことが。ホシザキ担当者の怒りを買ったというのですが、Kさんは原則通りに対応しているだけで、何も悪くないのです。上司もKさんを責めてはいません。

二つにはホテル日航にKさんが出向いた時に、機械の修理を依頼されていたのですが、Kさんはそれを知らず道具や部品を持っていませんでした。担当の営業上司に聞くと、「悪い、悪い、忘れていた」とのことでした。Kさんに何の責任もありません。

要はKさんの責任ではないことを、降格降給の理由としたのです。出鱈目ではありませんか。組合がこのことを追及するとO室長もT部長もまともに反論もできず、黙ってしまいました。そして、査定は業績評価との合わせ技だからと言い訳し、「業績評価のことも再度調べてみます。」と言い、会社は持ち帰ると述べ、その場は終わりました。

シーバイエスは、誤った査定を撤回すべき

ところが、会社は次の団体交渉で次のように述べました。「ホシザキやホテル日航の件は一つの事例に過ぎず、他にも顧客への対応で問題がある。」と。これは問題のすり替えです。会社は二つの事例が降格降給の根拠だと明確に述べたのです。会社の組織機関で決定した降格降給の理由がでっち上げだと分かったら、それは一つの事例に過ぎないと言い始めました。こんな不誠実な対応はありません。そして人を馬鹿にした態度はありません。シーバイエスにはコンプライアンスがあるのでしょうか。

私たちは主張します。企業活動を支えているのは現場の労働者の労働です。Kさんのように幾度の転勤にも応じ、過酷な業務指示も耐えながら仕事に誇りをもって労働している労働者がいるから、企業は成り立っています。シーバイエスはこのような現場で会社を支えている労働者をないがしろにするのですか。

私たちはシーバイエスに問います。団体交渉で協議して降格降給処分が誤った査定であったことが明らかになったにも関わらず、自己保身を張って、上層部を守り企業秩序を維持しようというのは誤った姿勢です。会社あっての労働者であるとともに、労働者あっての会社ではないですか。シーバイエスは過去の誤った査定を是正し、正当な評価の下でKさんの名誉を回復すべきです。それが企業としての社会的責務です。

 労働者の皆さん、市民の皆さん。私たちは労働者の労働の誇りと矜持が認められる企業にするために活動していきます。

皆さんのご支援・ご協力をお願いします。

日本労働評議会関東地方本部

電話 03-3371-0589 FAX 03-6908-9194

メール rohyo-tokyo@voice.ocn.ne.jp

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