Archive for the ‘トールエクスプレスジャパン’ Category

【不当判決を糾弾!】トールエクスプレスジャパン事件大阪高裁判決 弁護団声明

2021-02-26


 


 

トールエクスプレスジャパン事件大阪高裁判決

弁護団声明

 

2021年2月26日

トールエクスプレスジャパン事件弁護団

弁護士 指宿昭一

弁護士 中井雅人

 

2021年2月25日のトールエクスプレスジャパン事件大阪高裁判決(清水響裁判長)は控訴棄却(一審原告敗訴)の不当判決であった。

国際自動車第2次最高裁判決によれば、本件賃金規則による時間外労働手当の支払いが労基法37条の割増賃金であるといえるためには、通常の労働時間の賃金と時間外手当が判別できること(判別可能性)が必要であり、判別できるというためには、時間外手当が時間外労働等に対する対価として支払われていること(対価性)が必要である。本判決もこの前提は認めている。

 

本判決は、「本件賃金規則においては、能率手当を含む基準内賃金が通常の労働時間に当たる部分、時間外手当A、B及びCが労基法37条の定める割増賃金であり、当該割増賃金は他の賃金と明確に区別して支給されていると認めることができる」として、対価性を検討する前に、きわめて形式的な判断で「判別可能性」を肯定した。

 

そして、対価性については、①能率手当は「集配職の業務の効率化を図る趣旨で、出来高制賃金として能率手当を設けることには合理的理由があ」るという判断を前提に、②時間外手当Bは、国際自動車の「事案とは異なり、能率手当が発生しない場合に時間外手当Bだけが支払われるという事態が発生することはな」いから、「時間外労働に対する対価として支払われるものと認められ」、③時間外手当Aについては、「時間外労働等が増加しても賃金総額が変わらないという現象自体は、いわゆる固定残業代が有効と認められる場合にも同様に生ずることであるから、それだけで本件賃金制度における能率手当が同条の趣旨を逸脱するものであると評価することはでき」ず、「労働時間に応じた賃金については」、労基法27条と労働基準規則によって「出来高払制賃金と労働基準法37条の趣旨との整合性が図られて」いるから、「実質的にみて、本件計算方法を採ることにより、売上高等を得るにあたり生ずる経費としての割増賃金の全額を集配職の労働者に負担させているに等しいと評価することはできない」として、「時間外手当Aは、実質的にみても、時間外労働等の対価として支給されるものというべき」として対価性を肯定している(この点が、国際自動車第2次最判と最も違う点である)。

 

本判決の特徴は、国際自動車第2次最判が基準とした、時間外労働を抑制し、労働者への補償を行うという労基法37条の趣旨に従って、対価性及び判別可能性を判断していないことである(その代わりに重視する価値が「業務効率」である。)。労基法37条の趣旨は、判断の基準として形式的に述べられているだけで、実際の判断の中では顧みられておらず、実際の判断は労基法27条や労働基準規則に明確に違反していなければ、雇用契約と労使合意で自由に賃金規則を制定することができると考えていることである。強行法規である労基法37条よりも雇用契約や労使合意を上位に置いているとしか思えない契約自由の原則の一面的な強調が本判決を支える思想である。

 

清水響裁判長は、かつて国際自動車事件第2次訴訟一審において労働者敗訴の判決を書いた裁判官である。この判決も、契約自由の原則と労使合意を労基法37条の上に置き、労基法27条などの明文の規定に反しない限り、どのような賃金規則を作ることも自由であるということを前提になされたものである。この判決は控訴審で維持されたが、上告審である国際自動車第2次最高裁判決で明確に否定され、破棄差戻された。

 

これらの2つの清水判決は、契約自由の原則を一面的に強調することで、労基法37条の趣旨を否定し、「残業代ゼロ」制度としての賃金制度を容認する許しがたい不当判決である。このような判決が確定すれば、戦後労働法制が守ってきた労働時間規制が崩壊しかねないことになる。清水裁判長は、自らの判決が最高裁で否定されたことにも懲りず、亡霊のような反動判決を言い渡した。一審原告と弁護団は、本判決に対して上告・上告受理申し立てを行い、最高裁での逆転勝訴を目指す。

 

現在の裁判制度は、資本主義社会における体制維持の一機関にすぎず、我々はいわば敵の土俵の上で闘っている。裁判の勝敗よりも大事なことは、当該労働者を中心に団結が強化され、闘いが前進することである。本件訴訟においても、当該労働者らは、大阪地裁敗訴判決に負けることなく、労働組合としての団結を強化して、全国の労評の仲間とともに総労働の力で闘ってきた。今回の反動判決に対しても、当該労働者らは負けずに前進するであろう。弁護団も、当該労働者及び全国の労評の仲間と共に、トールエクスプレスジャパンにおける労働運動の前進と最高裁における逆転勝訴に向けて全力で闘うことを表明する。

以上

 


 

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【トールエクスプレスジャパン事件】「残業代ゼロ」は許さない!2/25に大阪高裁の判断が出される

2021-02-22


 

「残業代ゼロ」は許さない!2/25に大阪高裁の判断が出される

どれだけ残業しても賃金が変わらない「残業代ゼロ」の」不当な賃金制度を巡り、大阪高裁係属中のトールエクスプレスジャパン事件は、来週2月25日13時15分に判決が言い渡されます。

交通運輸業界は物流、旅客の業種は違っても長時間労働が蔓延し、低賃金で使われ、人手不足は深刻です。

なかでも、今回の裁判で争点になっている「どれだけ残業しても稼げない賃金制度」はトールに限らず、他の会社でもかなり似た賃金体系を敷いているところが多く見られます。

賃金体系の問題点についてはこちら⇒『トールエクスプレスジャパン賃金規則の問題点

そのため業界に低賃金と長時間労働が蔓延していますが、既存の労働組合の多くはこの問題に取り組みません。

こうした中で労働者は不満や怒りを持ちながらもどうしていいのかわからない状態に置かれています。

 

労評と共に、働き甲斐のある会社に変えていこう!

トールのように、賃金計算で時間外手当を差し引き実質的に割増賃金の支払いを逃れる「残業代ゼロ」の歩合給制度は、トラック・タクシーなどの運輸・交通産業で多く採用されています。「残業代ゼロ」の賃金制度は、資本と修正主義・御用組合とが結託して作り上げたものです。この裁判は、労働者を過酷に搾取する賃金制度を撤廃させるための闘いであり、労評トールの労働者は、資本及び御用組合へ対して闘ってきました。

荷物を運ぶ労働者が居なければ、会社は成り立ちません。

配達時間帯、集荷時間帯を守るよう必死で努力している集配労働者に対し、支店外でサボる可能性があるなどというのは、われわれ労働者に対する侮辱です。

このような会社に未来はありません。誰が稼いでいるのか、現業労働者が稼いで会社は成り立っています。

労評と共に、このような会社の考え方を変え、働き甲斐のある会社に変えていきましょう。

 

★トールエクスプレスジャパン事件については、過去のブログ記事もご覧ください。

【労評交運労トール労組】トールエクスプレスジャパン事件控訴審が本日結審!

 

当日は判決言い渡し後に下記要領にて記者会見を予定しています。

 


 

<記者会見> 2月25日(木)14時~ 大阪地裁司法記者クラブ

<会見者> 原告ら訴訟代理人弁護士 指宿昭一 中井雅人

     日本労働評議会大阪府本部役員 原告代表

 

トールエクスプレスジャパン株式会社(本社・大阪市中央区)では、時間外手当の大半を支払わない「残業代ゼロ」の賃金制度を採用しています。同社の賃金計算は、時間外手当Aを形式上支払ったことにして、能率手当の計算で時間外手当Aを差し引いているため、割増賃金(時間外手当A)が給与計算から消えています。つまり、同社は、実質的に、割増賃金(時間外手当A)の支払いをしていないことになります。

同社のように、賃金計算で時間外手当を差し引き実質的に割増賃金の支払いを逃れる「残業代ゼロ」の歩合給制度は、トラック・タクシーなどの運輸・交通産業で多く採用されており、社会的に強い批判を受けています。

本件判決は、同社のトラック運転手がこのような賃金制度に疑問を持ち、労働組合(日本労働評議会トール広島分会)を結成し、2016年6月14日、大阪地裁に提訴しました。2019年3月20日、大阪地裁は原告労働者ら敗訴判決でしたが、労働者ら13名が控訴し、大阪高裁第2民事部で審理が続いてきました。

2019年4月1日に控訴して2020年12月16日に結審するまで、約1年半で、控訴人(労働者)側は控訴理由書に加え10の準備書面、被控訴人(会社)側は答弁書に加え14の準備書面を提出しました。

この間、本件と類似の事件であるタクシー会社の「国際自動車事件」について、2020年3月30日に第2次最高裁判決がありました(本件労働者側代理人弁護士である指宿昭一が同事件の労働者側代理人。)。同判決は、「労働基準法37条の定める割増賃金の本質から逸脱したもの」等と述べて明確に労働者側勝訴の判決を言い渡しました(高裁差戻・高裁係属中)。

大阪高裁第2民事部は、一時は国際自動車事件第2次最判よりも前に判決を出そうとしていましたが、同最判を受けて弁論を再開させました。その後は、同最判に基づく争点整理及び当事者の主張・反論が続き結審に至りました。国際自動車事件差戻審が結審していないことから、本件が国際自動車事件第2次最判後、同判決を援用した最初の高裁判決になると思われます。その意味でも社会的影響の大きい判決です。

控訴人(労働者)側としては、本件には、国際自動車事件とは僅かな計算式の違いがあるものの、同最判の射程が及び、控訴人(労働者)側の逆転勝訴となるべきだと考えます。

以上

 

【参考資料】国際自動車事件とトールエクスプレスジャパン事件の賃金計算式の比較

 


 

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【労評交運労トール労組】トールエクスプレスジャパン事件控訴審が本日結審!

2020-12-16


 

大阪高裁係属中のトールエクスプレスジャパン事件は、当初の予定から半年近く伸び、本日ようやく結審しました。

 

判決は2021年2月25日(木)13時15分~大阪高裁で言い渡されます。

 

本件はどれだけ残業しても賃金が変わらない不当な賃金体系を巡る闘いです。
もしこれがまかり通れば、交通運輸業界のみならず、日本中の労働者にとっても大問題です。

 

トールエクスプレスジャパン事件については、過去のブログ記事もご覧ください。

 

【労評交運労トール労組】国際自動車事件最高裁勝訴を受け、トールエクスプレスジャパン裁判も勝利へ!

【労評交運労トール労組】トールエクスプレスジャパン残業代裁判  高裁判決は延期!!

 

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【労評交運労トール労組】国際自動車事件最高裁勝訴を受け、トールエクスプレスジャパン裁判も勝利へ!

2020-04-01

国際自動車残業代不払い裁判最高裁で勝訴判決!

 

3月30日、国際自動車の残業代不払い裁判の最高裁判決が下されました。

労働者側が勝利の判決です。

 

これで労評交運労トール労組の組合員が起こしている裁判の勝利が事実上確定しました。

 

国際自動車事件最高裁判決は、

 

「労基法37条に違反し、残業代は支払われていない。したがって、東京高裁に差し戻す。

東京高裁は支払われていない残業代を計算し、その計算額を支払わせるよう審議せよ」

という判決です。

 

まさに、8年間の粘り強い闘いの勝利です。

 

国際自動車判決をトールに当てはめるとどうなるのか?

国際自動車事件の最高裁判決をトールに当てはめるとどうなるのか。

 

①賃金明細書において支払われている時間外手当Aは、歩合給の一部であり、残業代ではない。したがって、時間外手当Aの支払いは、労基法37条の残業代の支払には当たらない。つまり、残業代は支払われていない。

②賃金明細書の「能率手当(賃金対象額-時間外手当A)」+「時間外手当A」が歩合給である。要するに、賃金対象額が歩合給であり、能率手当=歩合給ではない。

③したがって、歩合給である賃金対象額に時間外手当A(割増賃金)を加えて支払わなければならない。また、時間外手当Bは、賃金対象額を基礎にして計算し、支払わなければならない。

 

国際自動車最高裁判決をトールに当てはめると、以上となります。

要するに、賃金対象額から時間外手当Aを差し引く能率手当の計算方法は、労基法37条に違反する。

 

会社は、賃金対象額+時間外手当Aを支払わなければならないということです。

労評交運労トール労組が起こしている大阪高裁判決は、国際自動車の最高裁判決に従って下されるので、100%勝利することとなります。

 

第三次訴訟に参加し、奪われた残業代を取り戻そう!

裁判を起こさないと残業代未払い賃金は、過去2年間以上のものは法的に時効となり、未払い残業代の請求権が失われます。

われわれは、残業代ゼロでさんざん会社にこき使われてきました。

労評交運労トール労組は、これまで裁判に参加されていない労働者のために、また奪われた残業代を時効にさせず、取り戻すための第三次裁判を起こします。

労評に加盟し、第三次訴訟に参加されるよう呼びかけます。

 

ところで、そもそも残業代を賃金対象額から差し引く労働契約は、多数派組合であるトールジャパン労組と会社とで結ばれたものです。

この労働契約のひどさは、憲法27条2項に基づき制定された労働基準法を破壊するものです。

 

労働基準法第1条は、この法律は労働者が「人たるに値する生活を営む」ためと規定されています。

残業をしても残業代は支払われず、「人たるに値する生活を営む」ことが出来ない労働契約を結ぶ労働組合は、会社の御用聞きをする御用組合です。

 

労働者の生活と権利を守らなければならない労働組合が、「人に値する生活を営む」労働者の権利を会社に売り渡し、それで高い組合費を徴収し、その組合費で生活をする輩を労働貴族といいます。

 

労働者の皆さん、今春闘の賃上げ闘争は、残業代ゼロの賃金規則を廃止していく闘いと密接に結びついています。

トールジャパン労組は、現在の残業代ゼロの賃金体系を会社とともにつくりあげてきた張本人です。

「私たちは人に値する生活をしなくてもいいです。残業代は要りません、残業代ゼロでどんどんこき使って下さい。」という労働契約を結ぶ「労働組合」を、労働組合と言えるのか。

 

奪われた残業代を取り返す闘いは、人間らしく生きる労働者の正当な権利を奪回する闘いです。

 

今こそ、労評に結集し、労働者自身の団結した力で奪われた残業代を、人たるに値する生活を営む権利を取り返そう!

 

労評交運労トール労組の春闘について

残業代ゼロの賃金体系のままの賃金改定には応じられないというのが、今春闘の賃上げ交渉における労評交運労トール労組の方針です。

固定給部分と歩合給部分の賃金比率をどうするかが問題ではありません。

残業代を支払う方向で賃金改定をするのか否かです。

この賃上げ交渉の方針のもとで本格的賃上げ交渉に入ります。

 

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【労評交運労トール労組】春闘第1回団交報告!!

2020-02-17

今春闘の最大焦点の「賃金改定」について

会社は、今春闘において、賃金体系の改定案を提出してきました。

昨年、労評は残業代ゼロの賃金規則である能率手当の計算方法について改め、1ヶ月間に40時間を越える残業代は差し引かないよう要求しました。

しかし、今回の会社の賃金体系の改定案は、賃金対象額から残業代(時間外手当A)を控除することを残したままです。

会社の賃金体系改定案の要旨は、以下の通りです。

 

(1)固定給部分と歩合給部分の比率を変更する。

本給などの固定給部分と歩合給部分の比率を、平均で固定給部分6割、歩合給部分を4割とする。ちなみに、現在は、55対45の割合。

 

(2)固定給部分について

①基準内賃金(固定給部分)の本給は、勤続年数によって加算し、支給する。

初年度は、130,000円とし、

勤続10年までは、1年につき、1,200円アップ

勤続11年目からは、1年につき、500円アップ

 

②基準内賃金(固定給部分)の職務給は、

夜間ホーム作業  20,000円

路線職      15,000円

集配職      15,000円

整備職      26,000円

 

上記、①は定期昇給であるが、②の職務給にベースアップ部分が加算され、各人のバースアップは、各人の査定ランクに基づき、査定係数を乗じて算定する。

要するに春闘時の賃上げについては、本給は定期昇給として勤続年数に応じて昇給し、ベースアップは②の職務給部分の賃上げとなる。

その他、諸手当の変更、新設があるが、追って組合ニュースで明らかにしていきます。

 

(3)歩合給について

賃金対象額は、集荷及び配達重量が若干増えた以外、集荷・配達枚数や件数、距離等において金額が下がっている。

以上のように、会社の今回の賃金体系改定案は、固定給部分が上がり(ちなみに、配偶者手当が無くなり、扶養手当となり、共稼ぎ家庭の労働者の多くは、家族手当は下がる)、賃金対象額が下がることになります。

 

労評交運労トール労組の会社の賃金体系改定案に対する見解と要求方針

まず、トールの賃金体系は「固定給+賃金対象額」しか支払われていない。

残業をしても残業代は支払われていない。

つまり、今回の会社の賃金体系改定案は「固定給+賃金対象額」の枠内でやりくりしたものであり、賃金対象額が多い人は下がり、少ない人は若干上がるというものである。

また、国際自動車の最高裁裁判の判決が、今年、3月末には下されます。

その判決で「残業代は支払われていない」となれば、大阪高裁のトールの判決を待たずとも事実上、会社の賃金体系改定案は、違法な改定案となる。

会社はトラック労働者の人手不足と高齢化に対応するための賃金体系の改定というが、その最大の原因は、会社と多数派労組によってつくられてきた残業代ゼロの賃金規則にあります。

したがって、残業代ゼロの賃金規則の改善のない会社の賃金改定案の交渉に、労評交運労トール労組としては応じることはできない。

もし、応じるとしたなら以下の要求を会社が受け入れた場合である。

 


労評交運労トール労組の要求方針

 ①1ヶ月に残業時間が20時間を越えた場合、その越えた分の残業代を賃金対象額から控除しないこと。つまり、「-時間外手当A」の上限を20時間とする。

 ②20時間を越える残業時間は、時間外手当Cとし、1.25倍の割増賃金とし、60時間を越えた残業代は、1.5倍の割増賃金として支払うこと。

 ③以上なら残業代ゼロの廃止に向けた、過渡期の改定となるので賃金体系改定の交渉に応じることができる。

 ④なお、本給を勤続年数に対応して加算することには反対しない。これは労評トール労組としても求めて来たことである。

 


 

労働者の皆さん、以上のように、今春闘の賃上げ闘争は、残業代ゼロの賃金規則を廃止していく闘いと密接に結びついています。

トールジャパン労組は、現在の残業代ゼロの賃金体系を会社とともにつくりあげてきた張本人です。

一体、残業代を放棄するような労働契約を結ぶ「労働組合」を、労働組合と言えるのか。

奪われた残業代を取り返す権利は、労働者の正当な権利であり、労評に結集し、労働者自身の団結した力で取り返そう。

 

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【労評交運労トール労組】トールエクスプレスジャパン残業代裁判  高裁判決は延期!!

2020-02-06

国際自動車の最高裁判決をにらみ、逆転勝訴の動き!!

残業代の不払いは交通運輸業界全体に蔓延しています。

その結果、どの会社でもトラック労働者の労働力不足が深刻化しています。

トールでも会社とトール労組は労働協約を結び、賃金対象額からそっくり残業代分の分を差し引き、その上で残業代を支払えばよいという賃金体系を作り上げました。

 

能率手当=賃金対象額-時間外手当A(残業代)

 

これに時間外手当Aを支払っても残るのは、賃金対象額のみとなり、残業代は支払われていません。

トール残業代裁判は、労評交運労トール労働組合広島分会によって取り組まれています。

この裁判闘争は、交通運輸業界全体に蔓延している残業代不払いという悪弊を正すための闘いです。

 

トール(トールエクスプレスジャパン株式会社)残業代裁判では、何が争われているのか?

以下は、大阪高裁に残業代を支払っていないことを実証するために提出した資料です。

控訴人は、労評の組合員のことで、被控訴人は会社のことです。

 

 

2014年10月、一ヶ月に82時間も残業を行って約25万6千円の支給総額でした。

裁判を起こそうと決意するきっかけとなった当時の賃金です。

一番上の棒グラフが、労働基準法に基づく支払いでは約34万円になりますが、実際支払われている賃金は残業代84,770円を賃金対象額から差し引かれ、25万6千円です。

つまり、割増賃金である残業代84,770円が支払われていません。

裁判は、この残業代不払いを過去2年間にさかのぼって支払えという裁判ですが、集配労働者の待遇を改善する裁判でもあります。

 

大阪高裁で勝訴判決が出たら、「御用組合」を辞めて労評に加盟し、残業代を取り返そう!

集配職労働者は、土曜日以外、毎日毎日残業をさせられています。

その残業に対し、会社は裁判で、

 

「残業をする労働者は労働効率が悪いから、だから残業代を差し引くのは正当だ、これは多数派組合であるトール労組と合意した労働契約だ」

 

と、主張しています。

 

こんな主張を裁判であつかましく主張するならば、社長、支社長、支店長、そしてトール労組の幹部は、集配業務を残業をせずに終らせることをわれわれに示してみたまえ!

 

残業代ゼロの賃金制度の廃止を求める裁判闘争は、日本で働く全労働者の権益を守る闘いです。

会社と御用組合の結託によって、残業代ゼロの賃金制度が作られました。

大阪高裁で勝訴判決が出たら、御用組合をやめて労評に加盟し、残業代を取り返そう!

 

労評は、各地で裁判説明会を開催予定です!

未払い賃金の請求権は、裁判を起こさなければ、2年間で失われます。

同じような賃金未払いを争っているの事件で、国際自動車の最高裁で口頭弁論が開かれることが決まりました。

ということは、労働者側の勝訴する可能性が強いということです。

国際自動車の裁判で、労働者側が勝訴すれば、大阪高裁のトールの裁判は、100%勝訴します。

労評は、トール裁判の大阪高裁判決後にはすぐに労評東京都本部主催、また関西地区、東海地区等で裁判説明会、相談会を開催する予定です。

判決結果を聞きたい人、自分も裁判に参加したい人はぜひ参加して下さい。

また、トール以外の運輸関係労働者の方からの相談も受け付けます。電話相談も受け付けます。

 

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【労評交運労トールエクスプレスジャパン労組】会社は性懲りもなく、「都労委命令を不服」として中労委に再審査を申し立て

2019-09-06

都労委は労評の完全勝利!

以前の記事でも報告をしたとおり、7月23日、労評交運労トール広島分会の残業拒否闘争に対する対抗行為として会社が行った「労評員に対してだけ一切の残業をさせない」という業務命令が、「正当な組合活動に対する支配介入、不利益取り扱いの不当労働行為に当たる」とする都労委命令が出されました。

これは、労評の主張がすべて認められる完全勝利です。

これは、公平な第三者の視点から見て、会社が御用組合と結託して行った「労評員にだけ一切の残業をさせない」という労評の組合員を差別する業務命令に全く道理がないことを正面から認めた極めて常識的な判断といえます。

 

会社は”違法”に都労委命令を無視し、中労委に再審査を申し立て

これに対して、会社は恥も外聞もなく、都労委の命令を不服として中央労働委員会に再審査を申し立てました。

もちろん、会社が中労委に再審査を申し立てること自体は、法律上認められた行為です。

しかし、都労委の命令は裁判や中労委で取り消されるまでは法的に有効な命令であり、会社は法的に都労委命令に従わなければならない義務を負っています。

つまり会社は、都労委で命令された「ポストノーティス」(会社が行った「労評員にだけ一切残業を行わせない」という差別的な業務命令が不当労働行為と認定された事実を示したうえ、今後このようなことがないように留意しますということを新聞紙大に書いて、広島支店と東京中央支店の見やすい場所に10日間掲示しなければならないこと)を履行しなければならない法的な義務を負っているのです。

ところが、会社は違法に都労委命令を無視し続け、いまだに広島支店と東京中央支店で都労委命令で示された労働者への掲示義務を果たしていません。

会社の理屈は、「都労委の命令に従わなくても罰則がないから無視してもかまわない。」というもので、要するに、処罰されなければ違法行為をしてもかまわないという極めて無責任・不誠実な態度です。

たたかいは、中央労働委員会へと継続しますが、本件の客観的な評価は都労委で認めらてた通りであり、労評交運労トール労組は、引き続き会社の組合活動への不当な支配介入、不利益取り扱いに対し、徹底して追及、暴露していきます。

【労評交運労トールエクスプレスジャパン労組 】7月23日、会社の不当労働行為認定、会社に対する「命令書」下される!

2019-07-24

 主 文

1 被申立人トールエクスプレスジャパン株式会社は、別紙記載の組合員に対し、平成29年11月1日から30年1月31日までの間に被申立人会社が組合員の集荷残業を減らしたことによって減少した賃金相当額を支払わなければならない。

2 被申立人会社は、本命令書受領から1週間以内に、下記内容の文書を申立人日本労働評議会に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×88センチメートル(新聞紙2項大)の白紙に、楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社東京中央支店及び広島支店の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。

  当社が、平成29年11月1日から平成30年1月31日までの間に組合員の集荷量を減らし、賃金を減額させたことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。

 今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。


 

以上の命令書が、7月23日東京都労働委員会から下されました。

本命令書が下された理由は明確です。

命令書を要約すると以下です。

 

命令書の要約

①残業をしても最低賃金以下の時給数百円という賃金しか増加しない追加残業をさせられることに対し、対象を特定して追加集荷残業等を拒否するストライキ闘争は、正当な労働組合活動であること。

②これに対し、ストライキを行なう労評の組合員のみに対し、集荷残業をさせないという会社の対抗措置は労評組合員に対する不利益扱いに当たると共に、組合活動を萎縮させようとすることを企図した組合の運営に対する支配介入にも当たること。この不利益を受けた賃金相当額を支払うよう命令を下したこと。

③ストライキ闘争の範囲を労評組合に確認することなく、全く残業拒否ストライキを行なっていない東京中央支店の労評組合員を含めたトール支店の組合員まで集荷残業をさせないという極端な措置を行ったことには大いに疑問がある。

④ストライキ闘争に対し、多数派組合(トールエクスプレスジャパン労組)が業務改善要請書を交付し、早急に問題を解決するよう要請した事実は認められるが、労働組合の問題意識・活動方針の違いが顕在化した場合、会社は中立保持義務の観点から慎重な対応が求められていた。

 

トールで働く皆さん

本命令書において残業拒否ストライキ闘争は、正当な労働組合活動であると認定しています。

それは、①残業拒否闘争を行なった理由に道理があること、②また対象を特定したその闘争方法にも道理があるということです。

 

集配職労働者の賃金規則は、会社の残業やらせ得で、集荷が早く終ったら追加残業をさせられます。

時給数百円で追加残業をさせられることに、多くの集配労働者はヘキヘキし、不満をもっています。

残業代未払いの裁判闘争の決着が付くまでは時間がかかります。

だからこそ、少なくとも会社が経営努力することを棚に上げ、集配労働者に負担を掛け、追加集荷残業を安易にさせることを止めさせることが必要です。

 

会社は、今回の命令を中央労働委員会に再審査申立ができるが、これほどはっきりとした命令が下されているから、再審査申立をしても無駄です。

今回の東京都労働委員会の不当労働行為申立で明らかになったことは、トールエクスプレスジャパン労組がストライキ闘争を止めさせるよう対処せよと、会社に要請したことです。

トールエクスプレスジャパン労組は、一体誰のための労働組合か!時給数百円しか賃金が増加しない追加残業を集配労働者が毎日させられていることをどう思っているのか。

この点について、今後、トールエクスプレスジャパン労組に対して問いただしていく。

 

労働組合は、労働者のための組織です。

労働者の利益を守るために活動するのに必要だから組合費も労働者は納めるのです。

労評と共に働く者の利益を守り、労働者の生活の未来を切り開いていこう

 

〇連絡先〇

日本労働評議会(労評)

TEL:03-3371-0589 FAX:03-6908-9194

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<速報>トールエクスプレスジャパン都労委事件で全面勝利!会社のスト妨害を”不当労働行為”と認定

2019-07-23

本件は トールエクスプレスジャパン((株))で、労評の組合が最低賃金以下の違法な残業を拒否するストライキを行っていたこと対し、会社が対抗措置として業務を取り上げ、賃金を大幅させる不利益取扱いをしたことが「不当労働行為」であると争っていました。

⇒申立時の記事:『トールエクスプレスジャパンで組合活動への差別行為!』

 

本日、東京都労働委員会において、会社の行為は労評組合員に対し、正当な行為であるストライキを行ったことを理由に不利益取り扱いをし、さらに組合活動を萎縮させる支配介入に当たるとして、「不当労働行為」と認定し、救済命令が出されました。

こちらの訴えが全面的に認められた全面勝利の命令です!

命令書の主文は以下の通りです。

なお、東京都労働委員会のホームページでも、命令の概要が公開されています。

 

★追記

昨日、命令交付を受けて行った記者会見の内容が報道されました。

記事⇒「業務を減らして、残業ゼロ」にNG、一体なぜ? 不当労働行為と認定」(弁護士ドットコムニュース)


主 文

 

1 被申立人トールエクスプレスジャパン株式会社は、別紙記載の組合員に対し、平成29年11月1日から30年1月31日までの間に被申立人会社が組合の集荷業務の量を減らしたことによって減少した賃金差額相当額を支払わなければならない。

2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人日本労働評議会に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に、楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社東京中央支店及び同広島支店の従業員の見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。

 

年 月 日

日本労働評議会

中央執行委員長 殿

トールエクスプレスジャパン株式会社

代表取締役 山本 龍太郎

当社が、平成29年11月1日から平成30年1月31日までの間、貴組合の組合員の集荷残業の量を減らし、賃金を減額させたことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。

今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。

(注:年月日は交付又は掲示した日を記載すること。)

3 被申立人会社は、第1項及び前項を履行したときには、速やかに当委員会に文書で報告をしなければならない。


【プレスリリース】トールエクスプレスジャパン㈱(日本郵便100%孫会社)がストライキに対して不当労働行為を行った事件について、東京都労働委員会が7月23日に命令書交付

2019-07-22

命令書交付 7月23日10時10分 東京都労働委員会(都庁)

記者会見  月23日13時~ 厚生労働記者会

  会見者 弁護士 指宿昭一(本件代理人)

  日本労働評議会本部役員

連絡先:新宿区高田馬場3-13-3-404 日本労働評議会 担当 田中

電話:03-3371-0589    ファックス:03-6908-9194

 

トールエクスプレスジャパン(日本郵便100%孫会社)では、配送終了後帰庫前の運転士や配送終了して帰庫した運転士に、終業時間を超えてから新たに集荷に行かせる等の業務命令を出しているが、その場合の残業代を計算すると、時間単価がわずか数百円という最低賃金法に違反する低賃金である。

この最低賃金法以下の低賃金で残業をさせるという違法な業務命令に対し、労働組合(日本労働評議会トールエクスプレス労働組合)がそのような違法な残業命令は無効であるとして残業を拒否する闘争(ストライキ)を行っていたところ、会社が労評組合員に対してだけ一切の残業をするなという業務命令を発し、定時退社を強要した。これは、「残業代ゼロ」制度を取るトールエクスプレスジャパン株式会社に対して労働組合が行った違法残業拒否闘争(ストライキ)に対抗する目的で会社が行った不当労働行為であり、組合員らの本来の業務を取り上げ、賃金(能率給)を大幅に減額させるという不利益取扱いである。

そのため、労評組合員だけが、それまで行っていた受け持ち区域や受け持ち会社の集荷残業も行えなくなり、組合員らの賃金は最大で月10万円ほど減少した。

本件命令は、このような組合の正当な争議行為を行ったことを理由にして、労評組合員だけを標的に賃金を大幅に減額し、組合活動を停滞させる支配介入、不利益取扱いの不当労働行為であると不当労働行為の救済を申し立てていた事件の東京都労働委員会の命令である。

日本郵便では、顧客を食いものにした利益至上主義、大量の労働者を一斉に雇止めしながら一方で人手不足で現場が混乱するなど、その経営が問題となっている。トールホールディングスの買収で多額の損益を出したことも記憶に新しい。

本件命令でも、日本郵政グループの企業としての在り方が問われることになる。

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