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ピースジャパン裁判和解で終了 

ロードサービス業界に一石を投じる

㈲ピースジャパン(東京都渋谷区初台)は。外資系の損害保険会社の依頼を受けて24時間のロードサービスを行う会社です。この業界では24時間勤務を連続して勤務することが常態で、ピースジャパンでもかつては24

時間勤務を5日連続、7日連続で働くこともありました。当然社長は大きな富を得ましたが、労働者は体調にも変調をきたす状況でした。

2年前、過労死の危機を感じた労働者の労働相談から出発して労働組合建設が始まりました。過半数の労働者を組織した組合を結成し、労基法違反の状態を少しづつ改善し、この業界の劣悪な労働条件を変えようとしましたが、社長は抵抗し、組合員の脱退を画策した結果、組合は分会長と副分会長だけになってしましました。それでも組合の存続を追及する道はありましたが、2人とも退社の道を選択したため、裁判で過去の不払い賃金の請求を行うことになりました。

裁判はおおよそ1年の期間を要しましたが、和解で解決しました。裁判では24時間勤務という事実は否定できないものであり、拘束時間=労働時間である以上、残業不払い金額は大きな金額にならざるを得ません。会社はいろいろな角度から反論を試みましたが、最終的に和解で2人の組合員に対して1364万円の支払いを認めることになりました。その上で、会社の支払い能力を勘案し、3年半の分割で800万円を遅滞なく支払えば、それで終了とすることにしました。この事件は珍しく会社が守秘義務を請求しなかったので、数字などを公表できますが、相手のことも考えてこの程度にします。

結局、ピースジャパン経営者は組合を嫌悪し、不当労働行為を行ったつけとして、膨大な支払いをしなければなりませんでした。ピースジャパンに劣らず劣悪な環境で働いているロードサービス業界の労働者も多くいるでしょう。今回の裁判は労働組合建設というところでは決して成果を上げられたとは言えませんが、裁判を通して、業界の不法行為に対して一石を投じたものと言えましょう。

 

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