トールエクスプレスジャパン続報
組合結成と団体交渉申入れ
5月30日の午前中、労評の本部役員1名、及び大阪府本役員2名がトール本社(大阪市)において労評トール広島分会を結成したことを通知し、要求書の提出と要求書のもと団体交渉行うよう申し入れしました。団体交渉は団交申入れから2週間以内に持つよう要求しました。
会社は、人事部の労務担当マネージャーが対応し、組合の要求に基づいて団体交渉の日程を検討することになりました。
広島支店では早朝から、労評トール広島分会を公然化し、ビラの配布、及び支店長に対し、労評に加盟しトール広島分会を立ち上げたことを告知しました。また広島トール労働者に対し、労評への加盟の呼びかけを行いました。
組合結成の状況報告
5月22日トール広島分会結成、5月30日公然化!
5月22日広島市内にて、トールエクスプレスジャパン(以下トール)の分会「トール広島分会」が結成されました。トールエクスプレスジャパンの労働者が加盟し、執行部体制と今後の活動方針について決議しました。
トール広島分会結成の意義
トールは交通運輸業の企業の一つです。トールのように歩合給から残業代を差し引くやり方は、交通運輸業界全般でやられています。そのため業界に低賃金と長時間労働が蔓延していますが、既存の労働組合の多くはこの問題に取り組みません。こうした中で労働者は不満や怒りを持ちながらもどうしていいのかわからない状態に置かれています。労評トール広島分会を立ち上げることは、業界のトラック労働者に対して大きな影響力を持ち、一点の火花として大きな波及力を持ちます。今の業界内の資本間の競争において、トールだけ特段に賃金が上がるということはありません。物流、旅客の業種は違ってもドライバーは低賃金で使われています。そのため、とりわけトラック労働者の人手不足は深刻化しています。物流を担い日本の産業を支えているトラック運転手の待遇を改善し、交通運輸業界全体の改善を目指し、交通運輸の産業別労働組合を建設する目的から、労評トール広島分会がその一翼を担っていくことが確認されました。
労評トール広島分会の要求
労評トール広島分会の労働者の立ち上がりは、歩合給(賃金対象額)から残業代を差し引かれ、いくら長時間働いてもほとんど収入が増えないという、長時間・低賃金労働を強いられていることに対する労働者の闘いです。この点に関しては、歩合給から残業代を差し引くことは労働基準法37条の趣旨に違反する不法な搾取であり、過去2年間にさかのぼって残業代を全額支払え、また今後、歩合給から残業代を差し引くな!という要求を掲げています。
結成時に集まったトールの労働者からは、「今の賃金体系では生活するのが厳しい。うちの会社に限らず、この業界で働く人は同じ。口火を切って、頑張りたい」「自分たちの労働条件を他の人にも誇れるようにしていきたい」「やっと会社に一言、もの申せることがうれしい。勝つ、負けるではなく、黙っているのでなく意見を言える、姿勢を見せれる、というのがうれしい」等の意欲的な決意表明がありました。